令和2年12月県議会定例会知事提案説明要旨6

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ページID1011076  更新日 2023年1月13日

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令和2年12月県議会定例会知事提案説明要旨

【6.リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全】

次に、リニア中央新幹線建設に伴う大井川水系の水資源及び南アルプスの自然環境の保全についてであります。

先月27日に、国の第6回リニア中央新幹線静岡工区有識者会議が開催されました。会議では、トンネル掘削による大井川中下流域の地下水への影響について議論が行われ、会議終了後に非公開で座長コメントがまとめられ、「中下流域の河川流量が維持されれば、トンネル掘削による大井川中下流域の地下水量への影響は極めて小さいと考えられることが、科学的・工学的な見地から確認された」とのコメントが公表されました。このコメントは、「中下流域の河川流量が維持される」ことを前提として、概ねの方向性が有識者会議委員の間で確認された段階のものであります。しかしながら、極めて大事なことである「中下流域の河川流量が維持される」ことについては議論されておりません。また、トンネル周辺の尾根部で、局所的に地下水が最大300メートル以上低下するとの水収支解析結果についても全く議論がされておりません。

現在示されているJR東海の資料や説明では、検討が不十分な事項が多数残っております。大井川流域住民をはじめ県民の皆様に、その内容は理解されていません。多くの方々に理解していただくためには、会議を「全面公開」で行うなど、信頼される有識者会議の運営が必要です。次回以降の有識者会議では、座長コメントをまとめる過程や座長コメントに関する他の委員の意見も含めて、国土交通省と合意した5項目の第1である「全面公開」で、「引き続き対話を要する事項」47項目全てについて、分かりやすい資料を用いて、県民の皆様が理解できるような議論が行われることを期待しております。