推進員メッセージ1(菅井良美)

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ページID1018598  更新日 2023年1月13日

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未来の大人に愛を込めて【菅井良美推進員(富士市)】

現在、人々の価値観の多様化により、社会生活における価値基準に歪みが生じ、様々な現象が起きています。

「人に迷惑をかけなければ、何をやってもいい。」とか、「自分の知らない人だから、何があっても関係ない。」という感覚を持つ子どもが目立つようになってきており、人間として生きていくために必要な、礼儀・道徳・美意識などが小さい頃から身につけられていない状況にあります。

このような子どものしつけ等の責任を、政治が悪い、マスコミが悪い、教育制度が悪いと、他罰的な考えを持ち、お互いに押し付けあっている状況に問題があるのではないでしょうか。親も子もいっしょに学ぶべきことがないがしろにされてきていると思われます。

過去をさかのぼってみると、子どもたちを育ててきたものは「遊び」に他ならないと考えられます。子どもの日常は遊びを基本に成り立っています。乳児はまず母の膝で遊びを覚え、次には家の中、家から庭へ、やがて屋外へと遊びの世界を広げてゆき、個から集団としての遊びを体得することになります。

この集団はタテ社会であり、年齢の異なる仲間を通して、子どもたちは互いに規律や秩序、時にはいたずらの限度さえ学んできました。泥んこになって駆け回る遊びは、身体の運動機能を育てます。身近にある道具を利用して遊ぶためには、適性を知り(観察力)、工夫する知恵(創造性)が必要です。遊びは子どもたちにとって学習の場でもありました。

私たちが、地域懇談会の中で考えていただきたいことは、子どもたちの基本にあるのは家庭であり、学校であり、地域なのです。しかし、大人たちは活動している子どもたちの現状が見えていないように感じられます。もっともっと子どもたちの現状を知り、子どもたちが活動しやすい地域のあり方を再度見直すとともに、私たち大人一人一人が、21世紀を担う子どもたちのために、「人づくり」の観点に立ち、家庭にあっては親としての「規範意識」を高め、学校にあっては師として「目標」を持たせ、地域にあっては「青少年の健全育成と子育て支援」の活動を通じて、遊びの自分史を懐かしく思い出す大人として、未来の大人たちに向けて、精一杯の愛をこめて遊びから育まれる、たくましく、思いやりを持った健やかな子どもたちを育成していきたいものです。そんな関わりの中から、家庭・学校・地域のあり方も見えてくるのではないでしょうか。

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