AI(人工知能)を活用した語り部映像
令和4年(2022年)6月、浜松市遺族会、浜松市戦災遺族会が、地元企業の協力を得て開発を進めていた、AIを活用した語り部映像が完成しました。
経緯
令和2年(2020年)、浜松市中区のITベンチャー企業が、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館から相談を受け、被爆者のAI語り部を試作しました。それを機に、語り部の高齢化を危惧した同社社長が、語り部活動に力を入れて取り組んでいる地元の浜松市遺族会・浜松市戦災遺族会に声をかけ、実現したものです。
AI語り部の仕組み
- 戦争体験者(語り部)に対し100問以上の問いかけを行い、回答(映像と音声)の情報を取り込む
- 質問者が、モニターに映し出された語り部の映像に戦争に関する質問をする
- AI(人工知能)が質問を音声認識し、取り込まれた情報から最適な回答を選択し、映像と音声を出力する
歴史的証言が誤って伝わらないよう、本人が質問に答えた言葉をそのまま映像で保存し活用するため、証言が改ざんされることのない、安全性が重視された仕組みです。
また、想定外の質問には「分かりません」と回答するように設定されています。
答えられなかった質問をデータとして蓄積することができ、それを元に回答を追加収録することで、答えられる質問が増えていきます。
これまでの活用実績
- 浜松市内中学校(広島への修学旅行の事前学習)
- 浜松市戦災死者慰霊祭
今後の方向性
- 浜松復興記念館において常設展示を行う(時期未定)
- 他の戦争体験者の情報を集める
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