人と自然にやさしい空港

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1021827  更新日 2023年1月13日

印刷大きな文字で印刷

富士山静岡空港の建設は「人と自然にやさしい空港づくり」を基本として、地域の皆さんの生活環境はもとより、自然環境の保全に十分配慮して進められてきました。

自然環境を守るために

1.貴重生物の保全植物移植/植物増殖/動物移植

写真:蛍

工事を始める前に生息状況の調査をして、生育に適した場所に移植しました。また、数少ない植物などは、増殖による保全も行ってきました。


写真:モニタリングの様子
貴重植物のモニタリング風景
写真:スズカカンアオイ
移植地の状況(スズカカンアオイ)
写真:タコノアシ
復元された棚田に移植したタコノアシ
写真:ゲンジボタルの放流
ゲンジボタルの放流風景

2.自然環境の整備調整池などの水辺環境整備/多様な生息環境の復元

それぞれの動植物にあった環境を復元したり、新しく作ったりしました。赤坂池下、千頭ヶ谷池の谷戸田を利用してビオトープを整備しました。

写真:赤坂池下のビオトープ
赤坂池ビオトープ
写真:千頭ヶ谷池のビオトープ
千頭ヶ谷ビオトープ
写真:カエル池
調整池の山側に付近の沢水を導水して整備したカエル池

3.郷土種による緑化郷土種の苗木生産/幼木根株の移植

空港建設地やその周辺で採取した郷土種の種子から育てた苗木(ポット苗)、工事を始める前に採った幼木や根株を造成の斜面等に植えて、緑の復元をしてきました。

写真:苗木生産プラント
苗木生産プラント(島田市湯日)
写真:植樹の様子
「空港の森ルネッサンス作戦」での植樹
写真:空港のり面
植樹した空港のり面

4.森林環境のエコアップ広葉樹林・人工林・竹林の整備

空港の周囲を緩衝緑地として整備することにより、多様な動植物が生育できる豊かな里山環境を復元してきました。

スギ人工林の整備

写真:スギ人工林整備前
整備前
写真:スギ人工林整備後
整備後

竹林の整備

写真:竹林整備前
整備前
写真:竹林整備後
整備後

5.オオタカの保護営巣地等の環境改善/保全協定の締結/猟銃禁止区域の設定/保護連絡調整会議の設置

写真:保護地域空港建設地
空港を囲む周辺の4.000haが保護地域空港建設地
写真:オオタカ
オオタカ

空港を含む4,000haを保全地域とし、オオタカが安心してヒナを育て続けられるよう、巣を作ったり、エサを採ったりできる環境の保全と整備を進めてきました。

6.工事実施上の対策

図面の赤丸で示した、千頭ヶ谷池に続く谷地形は、渓流的・源流的な景観を備え、これまでの調査で多様な生物種の存在が記録されている場所です。

このため、空港機能に影響しない範囲で環境負荷を最小限とするために、湿潤な谷環境を残す工法を採用しました。

図面:谷地形
-変更前-変更後

写真:千頭ヶ谷池に続く谷地形

このページの先頭へ戻る

生活環境を守るために

1.環境監視(調査)

空港本体工事の進捗に対応して、地形改変や建設作業機械の移動等が周辺地域に及ぼす影響を把握するため、水質(河川、調整池など)、大気汚染(粉じん・降下ばいじん)、建設作業騒音・振動、道路交通騒音・振動について監視を行ってきました。

写真:水質調査の様子
水質調査
写真:大気汚染調査の様子
大気汚染調査
写真:建設作業騒音・振動調査の様子
建設作業騒音・振動調査

2.航空機騒音対策

騒音対策

WECPNL=70のコンターをもとに対象区域を定め、住宅防音工事を実施しました。

騒音予測コンター・・・同一騒音レベルにより影響を受ける面積

WECPNL(うるささ指数=加重等価平均感覚騒音レベル)

WECPNLとは、航空機1機当たりの騒音のピークレベルを基に、1日に何回音を耳にするかという回数と、航空機の運航が行われる昼・夕方などの時間帯を考慮したものであり、航空機騒音の評価を行うための単位として用いられています。
国は、環境基本法に基づき、人の健康を保護し、生活環境を保全をするうえで維持することが望ましい航空機騒音に係る環境基準としています。

3.環境対策

伐採木の有効利用

伐採した樹木の幹は建築用材や坑木として有効利用をしています。残った木の枝葉や根株はチップ化して、緑化のための堆肥などとして利用しました。

地元工事協議会

地元住民代表、工事請負業者、地元市町で組織し、住民生活に密接な工事騒音、交通安全の確保などについて対策を協議しました。

工事上の対策

写真:散水車

  • 低騒音、低振動、排出ガス対策型建設機械の使用
  • 散水による粉じん発生の防止・通行車輌の安全確保
  • 調整池による濁水の防止など

右図>散水車による粉じん発生の防止

このページの先頭へ戻る

環境保全のためのシステム

環境専門家に参加いただき、実効ある自然環境保全を推進するためのシステムを整備し、対策を実施しています。

説明図:環境保全

このページの先頭へ戻る

環境監視

富士山静岡空港の建設及び運用に伴う周辺環境への影響を軽減するため、開港前から継続的に、環境監視計画に基づく調査及び環境保全対策を実施しています。

「富士山静岡空港に係る環境監視計画(2019年度〜2023年度)」は、開港後の環境監視計画並びに前計画に基づく監視結果、環境影響評価書の内容、今後の事業計画、静岡空港環境監視機構(平成9年度~平成26年度)、静岡空港環境監視会議(平成26年度〜平成30年度)の提言等を踏まえて設定しています。

1.生活環境項目

調査項目

環境保全目標

調査時期・頻度

航空機騒音 Lden57dB以下

常時:2地点(365日)

短期:7地点(年2回、各7日)

アクセス道路の騒音・振動

<道路交通騒音環境基準>

昼間70dB以下、夜間65dB以下

<道路交通振動要請限度>

昼間70dB、夜間65dB

3地点(年1回、24時間連続)

また、以下の項目について、パトロール等で異常が認められた場合や、住民の皆様から連絡等があった場合に調査を行います。

  • 水質汚濁(浄化槽放流水/河川水/調節池下流河川)
  • 電波障害(相談に基づく事象調査)
  • 低周波音(相談に基づく事象調査)

2.自然環境項目

貴重種を含めた多様な生物生息環境の保全に努めています。

保全対象

保全対策内容

ビオトープ

赤坂池と千頭ヶ谷のビオトープにおいて、周辺部、池内等の除草を地元NPOと協働して実施しています。
また、当初の施設整備から年月が経ち老朽化が進んだ施設を更新しています。
カエル池 既存のカエル池4か所の除草、藻・土砂除去、日照確保の対策等を実施しています。
郷土樹種 現存植生の復元をするため、郷土種ポット苗木植栽地、郷土種根株・山取苗木の移植地の除草、ツル切り、除伐等の管理を実施しています。
森林環境 緩衝緑地帯の既存の森林について、多様な森林空間を創出するために竹林間伐採等の管理を実施しています。
オオタカ 餌場環境の改善対策を行い、生息環境を適切に管理しています。
貴重植物 地形改変に伴い移植を行った貴重植物移植地の除草等の管理を実施しています。

3.環境監視結果

環境監視結果はこちらからご覧ください。

このページの先頭へ戻る

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部空港振興局空港管理課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3228
ファクス番号:054-221-2159
airport-kanri@pref.shizuoka.lg.jp