原爆被爆者援護対策

ツイッターでツイート
フェイスブックでシェア
ラインでシェア

ページID1024201  更新日 2024年4月9日

印刷大きな文字で印刷

広島・長崎に原子爆弾が投下されてから78年が経過します。

被爆者の方々の高齢化が年々進み、取り巻く環境も変化していく中で、保健、医療、福祉にわたる総合的な援護対策が求められております。

静岡県では、平成6年に制定された「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」の趣旨を踏まえ、被爆者対策として、主に次のような事業を行っています。

被爆者健康手帳等の交付

1.被爆者健康手帳の交付

次の4つのいずれかに該当する方が手帳の交付申請をすると、認定された場合には被爆者健康手帳が交付されます。

(1)直接被爆者

原子爆弾が投下された際、当時の広島市若しくは長崎市の区域内又は政令で定めるこれらに隣接する区域内にいた方

<広島>

  • 広島市内
  • 安佐郡祇園町
  • 安芸郡戸坂村のうち、狐爪木
  • 安芸郡中山村のうち、中、落久保、北平原、西平原、寄田
  • 安芸郡府中町のうち、茂陰北

<長崎>

  • 長崎市内
  • 西彼杵郡福田村のうち、大浦郷、小浦郷、本村郷、小江郷、小江原郷
  • 西彼杵郡長与村のうち、高田郷、吉無田郷

(2)入市者

原子爆弾が投下された後、2週間以内に救援活動や家族探しのために広島又は長崎市内(1に規程する区域のうち政令で定める区域=爆心地からおおむね2キロメートルの区域)に入った方

(3)身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような状況の下にあった者

  • 15人以上(病室などの閉鎖された空間の場合は5人以上)の被爆して負傷した者が収容されている収容施設等におおむね2日間以上とどまった人
  • 被爆して負傷した者5人以上(1日当たり)と接触した人
  • 上記には該当しないが、それらに相当する被爆事実が認められる人

(4)胎児

被爆当時、上記被爆者の胎児であった方

広島の「黒い雨」に遭われた方へ

以下の要件を満たすと認められる方は、被爆者健康手帳を受け取ることができます。

「黒い雨」に遭ったと思われる方は、被爆者健康手帳の交付申請をしてください。

申請書・診断書の様式は、リーフレットに記載の申請先・問い合わせ先でお渡しします。

要件1 広島の「黒い雨」に遭ったこと

「黒い雨」に遭い、遭った場所・時間帯、降雨状況、生活状況などが2021年7月の広島「黒い雨」訴訟判決の原告と同じような状況にあったことが確認できること。

※要件に該当するかどうかは、必要に応じて広島の「黒い雨」に遭った事実に関する書類(居住地や通学先・勤務先の分かるものなど)を求め、個別に審査します。

要件2 障害を伴う一定の疾病にかかっていること

11種類の障害を伴う一定の疾病のいずれかにかかっていることが確認できること。

※障害を伴う一定の疾病(原子爆弾の放射能の影響によるものでないことが明らかであるものを除く)のいずれかにかかっているかどうかは、提出していただいた診断書をもとに審査します。

2.第一種健康診断受診者証の交付

原子爆弾投下時、被爆者健康手帳の区域の周辺(政令で掲げる区域)にいた方、又はその胎児であった方が、申請に基づいて認定された場合には、第一種健康診断受診者証が交付されます。

なお、第一種健康診断受診者証は、特定の障害(健康管理手当支給要件となる障害を伴う疾病)があると認められた場合には、被爆者健康手帳への切り替えができます。

3.第二種健康診断受診者証の交付

原子爆弾投下時、被爆者健康手帳及び第一種健康診断受診者証の区域外であり、爆心地から12km以内の区域にいた方、又はその胎児であった方が、申請に基づいて認定された場合には、第二種健康診断受診者証が交付されます。

なお、第二種健康診断受診者証については、被爆者健康手帳への切り替えをすることはできません。

被爆者健康診断の実施

被爆者健康診断の対象となる方

次の1~3のいずれかに該当し、静岡県内に在住の方に対して、県と委託契約を締結している医療機関で、年2回の定期健康診断(春、秋)と希望による健康診断(年2回まで。うち1回はがん検診が受けられます。)を行います。また、4に該当し、静岡県内に在住の方には、年1回の健康診断(一般検査のみ)を行います。

対象者

  1. 被爆者健康手帳をお持ちの方
  2. 第一種健康診断受診者証をお持ちの方
  3. 県内に在住する1、2の子ども
  4. 第二種健康診断受診者証をお持ちの方

実施機関

令和5年度は57機関において行います。

原子爆弾被爆者健康診断業務の受託医療機関について

静岡県では、原子爆弾被爆者等を対象に年2回の定期健康診断と希望による健康診断(年2回まで)を実施しています。(詳細は「健康診断の詳細」を御覧ください。)

高齢化している健康診断も対象となる方の利便性等に配慮して、平成23年度から原子爆弾被爆者健康診断業務における受託医療機関を拡大を図っています。

原子爆弾被爆者健康診断業務の受託を希望される医療機関がありましたら、疾病対策課に御連絡ください。

手当の支給

被爆者健康手帳の交付を受けている方に対して支給される手当は、次の表のとおり7種類あります。
原子爆弾の傷害作用のために生活に困っていたり、原子爆弾が原因になっている病気やけがのために、特別の医療費を必要とする方が多いことなどに基づくものです。

手当の種類 支給を受ける方
医療特別手当 原爆の放射能が原因で病気やけがの状態にあるという厚生労働大臣の認定を受けた方で、その病気やけが治っていない方
特別手当 原子爆弾の放射能が原因で病気やけがの状態にあるという厚生労働大臣の認定を受けた方で、現在はその病気やけが治った方
原爆小頭症手当 原子爆弾の放射能が原因で小頭症の状態にある方
健康管理手当 循環器機能障害や運動器機能障害等11の障害のいずれかを伴う病気にかかっている方
保健手当 原子爆弾投下時に爆心地から2km以内で被爆した方とその当時その方の胎児だった方
介護手当
  • 身体上の障害等のために費用を支出して介護をする人を雇った方
  • 介護に要する費用を支出しないで介護を受けた重度の障害がある方
葬祭料 被爆者が死亡した時に葬祭を行った方(被爆者の死亡が原子爆弾の傷害作用の影響によるものでないことが明らかである場合を除く)

被爆者一般疾病医療機関について

被爆者健康手帳を持っている方は、知事が指定した被爆者一般疾病医療機関において、被爆者健康手帳を提示すると、健康保険等の自己負担分を負担せずに医療を受けることができます。

ただし、病気等によっては、医療の給付を受けることができない場合もあります。

令和5年度原子爆弾被爆者指定医療機関等医師研究会の開催について

実施主体
広島県
実施方法・配信期間

オンデマンド(YouTube)配信

令和6年2月20日(火曜日)から令和6年3月17日(日曜日)

内容
  1. 原子爆弾被爆者援護行政について
  2. 原子爆弾が生み出す放射線の人体影響について~人はなぜ放射線による被ばくを怖れるのか~
  3. 放射線診断で病気がここまでわかる~患者診療への放射線の活用~
申込方法等

Googleフォームに、氏名、職名、都道府県名、医療機関名及びメールアドレスを入力してください。(別紙2参照)

申込期限 令和6年3月8日(金曜日)まで随時

1 指定対象機関

病院、診療所、薬局、訪問看護ステーション、介護老人保健施設のうち、保険取扱医療機関

令和5年10月現在 被爆者一般疾病医療機関一覧

(注)上記被爆者一般疾病医療機関一覧は、各医療機関からの申請・届出に基づき作成しています。指定内容の確認や届出等については、疾病対策課がん対策班にお問合せください。

2 申請・届出に必要な書類

(1)申請…新たに指定を希望する場合

  • ア 被爆者一般疾病医療機関指定申請書
  • イ 施設の概要

(2)変更…届出事項に変更があった場合【注1】

ただし、開設者(経営主体)等の変更の場合は、現在の指定の辞退及び新規申請の2種類が必要です。【注2】

  • ア 被爆者一般疾病医療機関変更届
  • イ 被爆者一般疾病医療機関指定書(原本)

※紛失の場合は、紛失届・再交付申請

(3)辞退…指定を辞退する、又は、医療機関等を廃止する場合

  • ア 被爆者一般疾病医療機関辞退届
  • イ 被爆者一般疾病医療機関指定書(原本)

※紛失の場合は、紛失届

  • 【注1】変更届が必要な例
    • 医療機関の名称変更(○○医院→○○クリニック等)
    • 移転による医療機関の所在地の変更
    • 開設者の住所の変更
  • 【注2】指定の辞退及び新規申請が必要な例
    • 開設者が変更になった場合(個人→法人、親→子等)
    • 病院から診療所になった場合

3 申請・届出の提出先

介護保険等利用被爆者助成事業

被爆者健康手帳を持っている方が、以下の介護保険の福祉系サービス、介護予防・日常生活支援総合事業を利用した場合に要する、自己負担分を助成する事業を実施しています。

1 対象サービス・事業、対象経費、利用方法

(1)対象サービス

  • 介護老人福祉施設に入所…介護予防訪問介護【注所得制限有】
  • 訪問介護(ホームヘルプ)【注所得制限有】…介護予防通所介護
  • 通所介護(デイサービス)…介護予防短期入所生活介護
  • 短期入所生活介護…介護予防認知症対応型通所介護
  • 認知症対応型通所介護…介護予防小規模多機能型居宅介護
  • 小規模多機能型居宅介護…認知症対応型共同生活介護
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護…介護予防認知症対応型共同生活介護
  • 複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)…第1号訪問事業【注所得制限有】
  • 地域密着型通所介護…第1号通所事業
  • 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護

【注】生計中心者が所得税を課せられていない世帯に属する人が対象となります。

(2)対象経費

上記(1)の対象サービス・事業に要する費用の1割(一定以上所得者については2割)

ただし、食費、居住費等保険給付対象外の費用は、自己負担が必要です。

(3)利用方法

  • 被爆者健康手帳及び介護保険被保険者証を事業者に提示してください。
  • 訪問介護、介護予防訪問介護、第一号訪問事業の利用時に助成を受ける場合は、訪問介護利用者負担減額認定証【注】を併せて提示してください。

【注】訪問介護の助成を受ける方で、市町村発行の「訪問介護利用者負担減額認定証」をお持ちでない方は、県に「被爆者訪問介護利用助成受給者証」の交付を申請し(※)、交付後「被爆者訪問介護利用助成受給者証」を提示してください。

訪問介護利用被爆者助成受給者資格認定証の申請について

申請に必要な書類

  • 訪問介護利用被爆者助成受給者資格認定申請書
  • 介護保険の要介護認定等通知書(写)又は介護保険被保険者証(写)
  • 世帯全員の住民票
  • 健康保険証(写)
  • 生計中心者の所得税の所得状況及び課税状況について確認できる書類(「源泉徴収票」「所得税確定申告書(控)」又は「生活保護受給証明書」)

申請先:居住地を管轄する健康福祉センター又は政令市保健所

事業者の方へ

2 その他

サービス・事業に要する費用の1割(一定以上所得者の場合2割)を事業者へ既に支払った場合は、県に助成金の支給申請ができます。

参考 被爆者健康手帳をお持ちの方の介護保険利用時のその他の公費負担等について

  • 訪問介護及び介護予防訪問介護に要した費用については、介護手当の対象となることがあります。(介護手当と助成事業の併用はできません。また、介護手当は別途支給申請が必要です。)
  • 被爆者健康手帳を持っている方が、次の介護保険の医療系サービスを利用した場合、自己負担分を国が負担します。
    • 介護老人保健施設に入所…介護療養型医療施設に入所
    • 訪問看護…介護予防訪問看護
    • 訪問リハビリテーション…介護予防訪問リハビリテーション
    • 居宅療養管理指導…介護予防居宅療養管理指導
    • 通所リハビリテーション(デイケア)…介護予防通所リハビリテーション
    • 短期入所療養介護…介護予防短期入所療養介護

リンク

PDFファイルをご覧いただくには、「Adobe(R) Reader(R)」が必要です。お持ちでない方はアドビ株式会社のサイト(新しいウィンドウ)からダウンロード(無料)してください。

このページに関するお問い合わせ

健康福祉部医療局疾病対策課がん対策班
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3773
ファクス番号:054-251-7188
shippei@pref.shizuoka.lg.jp