「気づく」

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ページID1033835  更新日 2023年8月29日

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イラスト:気づく 家族や職場の仲間など、周りの人の変化に気づく。

POINT

写真:何かあった?

自殺を考える人は、不眠や体調不良など、自殺の危険を示す何らかのサインを発している場合があります。そのため、周囲の人がそれらのサインに気づき、適切な支援につなげていくことが自殺予防に有効です。
うつ、借金、過重労働、引越し、就活、出産などの生活の変化は悩みの大きな要因となります。また、一見、まわりには喜ばしいことのように見えることも、本人にとってはストレスや悩みになることもあります。大切な人、身近な人にいつもと違う変化が見られたら、悩みを抱えているのかもしれません。

知っておこう自殺の危険性を示す10のサイン

[1]うつ病の症状がある

気分が沈む、自分を責める、仕事が手につかない、これまで関心があったことにも興味がわかない、不眠が続くといった典型的なうつ病の症状に注意しましょう。

[2]原因不明の身体の不調が長引く

うつ病というと、気持ちや考え方の面にあらわれる症状に関心が向きがちです。しかし、不眠、食欲不振、倦怠感、めまい、動悸、肩こり、息苦しさなどの体の症状も、実はうつ病の症状の可能性があります。また、中高年の場合は、重症の身体疾患が隠れている場合もあります。

[3]飲酒量が増す

飲酒をすると一時的に気分が晴れるので、ついお酒に手をのばしてしまうことがあります。また、飲酒によって、不眠が改善されると信じている人もいます。つきあい程度だったのに、徐々に酒量が増えている場合や睡眠薬がわりにお酒を飲むのは要注意です。

[4]自己の安全や健康が保てない

これまで行ってきた通院や治療を突然止めたり、いつもは温和な人がお酒の席で大喧嘩をしたり危険行為に及ぶなど、自分の安全や健康を気遣わなくなるといった行動の変化が見られることも珍しくありません。

[5]仕事の負担が急に増える、大きな失敗をする、職を失う

仕事が急に増えたり、長時間労働や過重労働は、心身が疲弊します。また、仕事上での大きな失敗や職を失うことは、仕事一筋で人生を送ってきた人にとっては、自分の存在価値を失う出来事になる場合もあり、急激に自殺の危険性が高まることがあります。

[6]職場や家庭からサポートが得られない

職場や家庭でも居場所がなく、問題を抱えているのに、サポートを得られない状況でしばしば自殺は生じます。

[7]本人にとって価値のあるもの(職、地位、家族、財産)を失う

人によって、物事の価値や重みは違います。家族の死や仕事上のトラブルに巻き込まれる、強い絆のあった人から見捨てられるなど、その人にとって大切な価値のあるものを失うことは、生きる価値を見失うことにもつながりかねません。

[8]重症の身体疾患にかかる

重症の身体疾患にかかることが、それまでの人生の意味や生活そのものを大きく変化させることにつながり、結果として自殺の危険を高める場合もあります。

[9]自殺を口にする

「死ぬ、死ぬ」と言う人は本当は死なないと広く信じられていますが、これは大きな誤解です。上記項目を数多く満たす人が「自殺」をほのめかしたり、実際にはっきりと口にした場合は、自殺の危険が非常に高くなっています。

[10]自殺未遂に及ぶ

手首を浅く切る、薬を余分に飲むといった、それ自体では死に至らない自傷行為であっても、適切な精神的なケアが受けられないと、長期的には、再び同じような行動に出て、実際に自殺によって命を失う危険が高いことを忘れないでください。

(参考:高橋祥友「新訂増補自殺の危険」金剛出版2006)

うつ病の症状に気をつけよう

うつ病は、自殺との関連が深い病気といわれています。WHOもうつ病の早期治療が自殺予防の対策になることを指摘しています。また、うつ病患者の身体症状を調べると9割以上の人が睡眠障害を訴えています。2週間以上の不眠症状が続く場合はうつ病の可能性が考えられます。2週間以上の不眠が続いた場合には、かかりつけの医師や専門の相談機関に相談してみましょう。

このページに関するお問い合わせ

精神保健福祉センター
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