令和8年2月定例会意見書・決議(令和8年3月16日可決)

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ページID1080044  更新日 2026年3月16日

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国と地方自治体が連携したインテリジェンス体制の整備を求める意見書

本文

 我が国を取り巻く安全保障環境は、国際情勢の不確実性の高まりに加え、サイバー空間における攻撃の常態化、偵察・情報窃取活動の深刻化、経済安全保障上のリスクの増大などにより、近年一層厳しさを増しており、国家全体としてのインテリジェンス能力の強化は喫緊の課題となっている。
 こうした中、高市内閣においては、インテリジェンス機能を強化するため、「国家情報局」の設置を含め、省庁横断による情報集約・分析体制の強化を図る方針が示されている。また、2025年5月にはサイバー対処能力強化法及び同整備法が成立し、現在、平時からのサイバー空間における情報収集・分析や、攻撃の兆候把握を可能とする制度整備が進められている。
 しかしながら、我が国のインテリジェンス体制は、欧米主要国と比較してなお十分とは言えず、組織横断的な連携不足、専門人材の育成基盤の脆弱性、更には地方自治体との連携などに課題を残している。特に地方自治体においては、防災、重要インフラ防護、サイバー攻撃対応など、国のインテリジェンス基盤強化の成果が直接的に生かされる分野が多く、国と地方自治体との連携強化が不可欠である。
 よって国においては、下記の事項に取り組むよう強く要望する。

  1. 国から地方自治体に対し、災害リスク、重要インフラ防護、サイバー攻撃及び経済安全保障等に関する情報提供・共有が迅速かつ的確に行われるよう体制を整備すること。
  2. 地方の対応力向上に資するため、自治体職員を対象とした人材育成・研修の一層の充実が図れるよう、必要な財政支援を行うこと。
  3. 国及び地方自治体が取り扱うインテリジェンス関連情報について、人権に配慮しつつ適切な管理及び保全が図られるよう、関連法制度の在り方について検討を進めること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年3月16日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 経済産業大臣
  • 内閣官房長官
  • 内閣府特命担当大臣(サイバー安全保障)
  • 内閣府特命担当大臣(経済安全保障)

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子の安全性を担保した離婚後共同親権制度の運用を求める意見書

本文

 父母の離婚に伴う子の養育への深刻な影響や子の養育の多様化等の社会情勢に鑑み、子の利益を確保するため、令和8年4月1日から離婚後の共同親権制度の運用が開始される。
 共同親権は、父母双方が親権者となることで子の成長に資する一方、DVや虐待、両親の対立の長期化、教育・医療現場への負担増、子の心理的負荷といった重大なリスクを内包している。
 共同親権の認定に当たっては、子の最善の利益と安全確保を原則とし、父母が子育てについて対等な意見交換を踏まえた上で養育方針を導き出すことのできる環境の確保が不可欠であることから、認定前後の父母双方への厳密なアセスメント及び明確な運用体制の整備が必要である。
 よって国においては、子の安全性を担保した離婚後共同親権制度の運用を図るため、下記の事項に取り組むよう強く要望する。

  1. 共同親権の認定に際しては、父母双方に対してDVや虐待等に加え、依存症や重篤な精神症状等が存しないか否かを考慮するよう解説資料等に明記すること。
  2. 共同親権の判断前に、父母双方に対して弁護士や相談センター等によるDV・虐待リスク評価、子の意見聴取、心理・生活環境等を含む多面的評価を義務化すること。
  3. 家庭裁判所、地方自治体、福祉・教育・医療機関等が連携し、子の安全を確保した親子交流の調整や養育費の着実な履行確保等を行うことができるよう、関係機関に対する支援体制を整備すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年3月16日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 法務大臣
  • 文部科学大臣
  • 厚生労働大臣
  • 内閣府特命担当大臣(こども政策)

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スマート農林水産業の推進を求める意見書

本文

 我が国の農林水産業は、食料の安定供給や国土保全、地域経済の維持など、多面的な機能を担う極めて重要な基幹産業である。しかしながら、担い手の高齢化や後継者不足が深刻化しており、農林水産省が5年ごと実施している農林業センサス(速報)によると、令和7年2月1日現在の静岡県の農業と林業の経営体数は、それぞれ19,678経営体と545経営体で、前回調査と比べ24.1%、34.9%の減少となっている。同じく5年ごとに実施している漁業センサス(確報)によれば、令和5年11月1日現在の漁業経営体数は1,714経営体で、前回調査と比べ22.1%の減少となっている。
 こうした中、農業、林業、水産業の各分野において、ロボット技術、AI、IoT、ドローン、センシング技術などを活用したスマート農林水産業は、生産性向上、省力化、品質管理の高度化、労働安全の確保、資源評価・管理などに大きく寄与し、担い手不足の解消にも資するものとして期待されている。
 このように、農林水産業の持続的発展のためにはスマート農林水産業の推進が必要不可欠であるが、その一方で、導入コストの高さや通信環境の整備不足、技術習得の負担など、現場での普及には依然として大きな障壁が存在する。
 よって国においては、スマート農林水産業の推進のため、下記の事項に取り組むよう強く要望する。

  1. ロボット機器、AI分析システム、ドローン等の導入補助の拡充を図るとともに、中小規模の事業者でも導入しやすい支援制度を創設すること。
  2. 農林水産業におけるデジタルインフラ整備を加速化すること。
  3. 規模を問わず全ての農林水産業者がスマート農林水産業に対応することができるよう人材の育成及び研修制度の拡充等の支援強化を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年3月16日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 農林水産大臣

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クマ被害防止対策への支援強化を求める意見書

本文

 近年、全国的にクマの生息域が拡大し、市街地や学校の周辺等においても人身被害が発生している。本県においても目撃件数は増加しており、県民の安全な日常生活を脅かすものとなっている。
 このような事態を受け、国は日常生活圏において銃器を使用した捕獲等を可能とする緊急銃猟制度を創設したほか、令和7年11月14日に開催したクマ被害対策等に関する関係閣僚会議において「クマ被害対策パッケージ」の実施を決定し、令和7年度内に、地域ごとの捕獲目標などを明記した「クマ対策ロードマップ」を策定することとした。
 しかしながら、クマの捕獲に関しては、クマの行動特性の十分な理解や銃器使用時の安全確保、高度な技術・経験等が必要であり、緊急的な研修や訓練のみでは的確な対応に限界がある。また、緊急銃猟従事中の事故に関しては、統一的な補償制度が未整備である上、刑事責任や行政処分が発生する可能性があることも課題である。
 よって国においては、クマ被害防止対策への支援強化のため、下記の事項に取り組むよう強く要望する。

  1. ハンター育成支援制度を整備し、十分な予算を確保すること。
  2. 緊急銃猟従事中の事故に関し、従事者の法的責任が問われることのないよう、法改正や補償制度の確立に取り組むこと。
  3. 県及び市町が実施する人の生活圏へのクマ出没防止の取組やクマの捕獲に必要な資機材の整備等を推進するため、指定管理鳥獣対策事業交付金及び鳥獣被害防止総合対策交付金による支援強化を図ること。
  4. クマ被害拡大の原因究明に関する調査研究を強化すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年3月16日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 農林水産大臣
  • 環境大臣

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太陽光発電設備の適正な廃棄処理及びリサイクル推進を求める意見書

本文

 近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、全国各地で太陽光発電設備が急速に普及している。特に固定価格買取制度(FIT)の導入以降、多くの設備が設置され、地域の脱炭素化やエネルギーの地産地消に寄与してきた。
 一方、制度開始から13年が経過する中で、設置当初の太陽光パネルが寿命を迎え、不法投棄や不適切な管理、放置への懸念が生じており、環境負荷の低減と資源循環の確保が急務である。
 再生可能エネルギーの推進と循環型社会の実現は、持続可能な地域づくりの両輪であることから、太陽光発電設備のライフサイクル全体を見据えた政策支援が不可欠である。
 こうした中、国においては、使用済み太陽光パネルのリサイクルに向けた新たな制度案をまとめ、2030年代後半以降に見込まれる大量廃棄に備えて規制を段階的に強化していくこととしているが、既に寿命を迎えた設備も発生しており、速やかな太陽光発電設備の適正な廃棄処理及びリサイクル推進が求められている。
 よって国においては、下記の事項に取り組むよう強く要望する。

  1. 廃棄される太陽光パネルから有用な資源(シリコン、銀、ガラス等)を回収・再利用するため、国として研究開発支援の強化及びリサイクル施設の整備促進を図ること。
  2. 廃棄時における発電事業者や施工業者の責任を明確化し、適切な処理ルートを確保するとともに、不法投棄防止策や処理業者の認定制度の充実を進めること。
  3. 地方自治体が廃棄物処理やリサイクル推進の現場で重要な役割を担うことから、必要な財政的支援・人員配置・技術的助言など、国による包括的な支援体制を強化すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

令和8年3月16日

提出先

  • 衆議院議長
  • 参議院議長
  • 内閣総理大臣
  • 総務大臣
  • 財務大臣
  • 経済産業大臣
  • 環境大臣

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北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決を目指す決議

本文

 北朝鮮による日本人拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる最重要課題である。被害者家族の高齢化が進む中、課題解決は一刻の猶予も許されず、拉致被害者全員の帰国を実現することは、国民共通の願いとなっている。
 このような中、高市首相は本年2月20日の施政方針演説において、全ての拉致被害者の帰国に向けて日朝首脳会談をはじめ、あらゆる選択肢を排除せずに取り組んでいくとの強い決意を示している。本県議会においても、このことを重く受け止め、拉致問題の解決に向けた国の取組が着実に前進することを強く望むものである。
 また、拉致問題の解決のためには、一層の世論喚起が不可欠であることから、若い世代を中心に広く県民に対し、拉致問題は現在進行形の人権侵害かつ犯罪行為であることへの理解促進を図る必要がある。
 よって本県議会は、拉致問題の早期解決を目指し、国や関係機関による迅速かつ実効性のある行動を支えつつ、県民の理解を促進する取組を一層推進し、被害者家族に寄り添う姿勢を堅持していく。
 以上、決議する。

令和8年3月16日
 

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