県議会だより第130号(3) ピックアップ本会議(1)
安全・安心
富士山の登山規制
Q.登山規制に関する周知と現地受け入れ体制の整備に向けた取り組みは。
A.富士登山事前登録システム「静岡県FUJI NAVI」のさらなる周知のため、SNS広告の展開や国内最大級の外国人向け観光メディアへの記事掲載など発信を強化した。7月10日の開山に向け、入山証の確認や登山ルールの学習に必要な小屋等を設置し、現地スタッフには入山受け付けの研修会を実施する。登山規制の拠点となる富士宮口五合目の来訪者施設は工期短縮が可能な工法等を検討する。
用語解説:静岡県FUJI NAVI
静岡県富士登山事前登録システムアプリの名称。富士山入山料の納付、一部時間帯の通行規制などの登山規制や入山管理のため、登山者に対して事前登録を義務付ける。登録後、富士山の保全や登山マナーに係る事前学習を修了すると、入山証となる二次元コードが発行される。
児童相談所と警察の連携
Q.連携に伴う効果と警察官配置の継続予定は。
A.児童相談所の警察官配置により情報共有が円滑になり、虐待事案に対し迅速かつ的確な初動体制が強化された。警察官が専門的知見に基づき各事案の危険性・切迫性を早期に判断・助言することで、通報や検挙までの時間が短縮され、児童の早期安全確保や被疑者の早期検挙・指導は加害抑止に結び付いている。児童虐待事案に対する施策効果の定着に向け連携の一層の深化が重要であり、警察官配置を継続する方向で検討する。
持続可能なインフラの維持管理
Q.道路の包括的な維持管理の効果と今後の展開は。
A.新たな管理手法として、県と下田市が小規模修繕や舗装補修等複数の業務を同一の事業者に委託することで、現場作業の効率化や事務手続きの約5割が軽減、さらに事業者の利益率向上につながり、住民からも対応の迅速化に好意的な意見が出ている。今後は各地域の実情に合った体制を検討し、県内全域への本格展開を図る。河川や港湾等の分野への拡大や複数年度にわたる業務委託など、より効率的・効果的な手法を検討する。
くらし・環境
危険鳥獣への対策
Q.ツキノワグマへの具体的な対策は。
A.ツキノワグマが人の生活圏に出没し人身被害が懸念される一方、富士地域の個体群に絶滅の恐れが認められるため、生息実態を把握した上で保護管理と被害防止の両立を図る。実態調査の結果や有識者の意見を踏まえて策定する特定鳥獣管理計画に管理方針、被害防止や出没抑制の対策を示すとともに、改正鳥獣保護管理法に基づく緊急銃猟の適切な実施に向けて研修会の開催等、実施体制の整備を支援していく。
医療・福祉
外国人介護職員の就業支援
Q.外国人介護職員の確保・定着に向けた支援策は。
A.介護職員の人材不足が見込まれる中、令和7年度はモンゴル国に加え、ミャンマー、インドネシア、フィリピンでオンライン面接会を実施する。さらに海外現地での採用・広報活動や日本語学校との連携強化などを独自に取り組む介護事業所に助成を行い、受け入れルートの確立を支援する。定着支援は従来の研修にコミュニケーションに関する講座を追加して内容を充実させ、介護現場における意思疎通の一層の向上を図る。
子どもの自殺対策
Q.悩みを抱える子どもへの支援策は。
A.子ども一人一人を権利の主体として尊重すべく「しずおかこども幸せプラン」では、子どもや若者の目線に立って施策を展開し、社会全体で支えることとしている。自殺の可能性が高い子どもの対応に悩む学校・市町に助言を行う「こどもの自殺危機対応チーム」の設置や、子ども・若者相談センター「アンダンテ」の機能を拡充して引きこもり以外の多様な相談にも対応するなど、自殺を未然に防ぐ取り組みを強化する。
このページに関するお問い合わせ
静岡県議会政策調査課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2559
ファクス番号:054-221-3572
gikai_chousa@pref.shizuoka.lg.jp