県議会だより第130号(4) ピックアップ本会議(2)
文化・観光
富士山静岡空港の利用促進
Q.空港利用者数の目標達成に向けた取り組みは。
A.105万人の目標達成には運休中の中国・台湾路線の再開や東アジア・東南アジアの新規路線の就航が不可欠であり、県と富士山静岡空港が連携し航空会社と精力的に交渉している。また、インバウンド・アウトバウンド両面からの航空需要創出に向け、中国におけるSNSでの情報発信や韓国に向けたアウトドアスポーツの商品化、上海・ソウル経由でヨーロッパ等を訪れる旅行商品の造成や教育旅行の利用促進に取り組む。
産業
茶業の振興
Q.持続可能な茶生産環境の整備に向けた取り組みは。
A.茶業の持続的な発展には担い手と農地利用の将来像を明確にし、地域全体で茶業を守ることが重要である。経営の継続が困難な茶園は意欲ある担い手に引き継ぎ、農地を維持する。経営を継続する農家には輸出拠点茶工場への参画を呼び掛け、てん茶や有機茶を導入し経営の安定を図る。継続が難しい共同茶工場には輸出を行う茶商とマッチングし承継を促すとともに、てん茶工場移行の設備導入等を支援し再編整備につなげる。

静岡ウェルネスプロジェクトの推進
Q.静岡ウェルネスプロジェクトの進め方は。
A.食品・ウェルネス産業の振興と健康寿命の延伸を図るプロジェクトとしてウェルビーイングの視点からも重要な取り組みであり、9月にはフードテック等の新技術を持つスタートアップと企業をマッチングする商談会を開催する。10月には県工業技術研究所に茶殻や海洋微生物など地域資源を生かした未来型食品のトライアル拠点を開設するほか、大学と連携した中核人材の育成等、開発から事業化に向け一貫した支援を行う。
用語解説:静岡ウェルネスプロジェクト
ウェルネスとは、身体的・精神的・社会的に満たされた健康な状態を維持することを指す。県民幸福度向上のため、スタートアップの技術力等を活用して、食品・ウェルネス産業の振興と健康寿命の延伸施策を融合させたプロジェクト。
県産米の安定生産
Q.主食であるコメを供給する水田経営の持続的発展を図るための取り組みは。
A.市町が策定した地域計画に基づき意欲ある経営体への農地集積を一層進め、経営規模の拡大を促進する。じかまき栽培へのドローン活用やICT水管理システムの導入などスマート農業技術の普及に取り組み、生産の効率化を図る。農林技術研究所等からなる気候変動専門対策チームにより、用水管理と施肥方法の工夫を組み合わせた栽培の実証や新品種の開発に取り組み、夏季の高温対策を行う。
教育
新県立中央図書館の整備
Q.図書館整備の交付金額が当初想定を大幅に下回る理由と今後の整備方針は。
A.令和2年から国土交通省と定期的に協議を行ってきたが、令和7年1月、当初見込んだ交付金額の確保が困難であることが明確になった。これまでの確認が不十分だったと反省している。新図書館の整備については現在の計画で進むのではなく、一旦立ち止まって整備方針を見直し、部局横断的なプロジェクトチームにおいて必要となる機能や規模等をしっかり見極めた上で歳出規模を検討していく。

就労につながる特別支援教育
Q.高等学校と連携した職業教育の取り組みは。
A.令和6年度から田方農業高校と同校内の沼津特別支援学校伊豆田方分校においてモデル事業を実施し、農業や職業に関する科目等で両校の生徒が共に学ぶ共同授業の研究を進めている。今後は専門家の助言等を通じてカリキュラムの確立を目指し、特別支援学校の生徒が高等学校の開設科目を選択できる仕組みも検討していく。研究成果は他の高等部分校設置校への普及を進め、連携強化による職業教育の一層の充実を図る。
このページに関するお問い合わせ
静岡県議会政策調査課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2559
ファクス番号:054-221-3572
gikai_chousa@pref.shizuoka.lg.jp