令和3年9月県議会定例会知事提案説明要旨3-5

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ページID1011135  更新日 2023年1月13日

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令和3年9月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.大雨等による災害への対応】
(5)熱海市伊豆山地区における盛土に関する今後の対応

熱海市伊豆山地区における盛土に関する今後の対応につきましては、土石流災害の原因を究明するため、「発生原因究明作業チーム」及び「行政手続確認作業チーム」を立ち上げ、発生のメカニズムの解明や事実関係の確認を進めております。事実関係が明らかになった段階で、情報は全て公開し、その上で、第三者による検証を予定しております。

今後、二度と同じような災害を発生させないためには、静岡県土採取等規制条例を厳しく改めることが必要であり、盛土に対する県民の皆様の不安を払拭するためにも、権限を移譲している市町の意向も確認しながら、他県の条例を参考に、本年度中に条例を改正し規制を強化してまいります。

類似災害を防止する観点から、大規模な盛土箇所や法令違反で現在指導を継続している箇所を対象に、市町と連携して、職員による緊急点検を実施いたしました。点検の結果、異常が確認された箇所につきましては、現在、市町と連携して事業者や土地所有者等へ是正指導等を行っているところであります。

また、治山・治水対策など水循環を介して流域圏と密接に関連する土砂や水に関する諸課題への対応が求められております。水は、人間の生命、その他自然の生態系の維持に欠くことができないものであり、人間の社会生活に不可欠な代替性のない資源でもあります。しかし、近年、地球温暖化に伴う気候変動や開発行為等の社会経済活動などにより、空・大地・海を巡る水の循環に変化が生じております。この水循環の変化は、森林の保水機能の低下による災害などを引き起こす要因にもなっております。国においては、平成26年、健全な水循環を維持又は回復させ、経済社会の健全な発展と生活の安定向上に寄与することを目的とした水循環基本法を制定しました。県といたしましても、水循環基本法の理念を実現するため、土採取等規制条例の改正とあわせ、本年度中に水循環の保全に関する条例を制定することとし、現在、その作業を進めております。