平成27年2月県議会定例会知事提案説明要旨3-1-1

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ページID1010294  更新日 2023年1月13日

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平成27年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.「“ふじのくに”づくりの総仕上げに向けた重点的な取組」】(1)大規模地震への万全の備え

予算編成と組織定数改編の1つ目の基本方針である「“ふじのくに”づくりの総仕上げに向けた重点的な取組」について、以下、8つの重点取組に従い御説明いたします。

第1は、大規模地震への万全な備えであります。

地震・津波から県民の皆様の生命と財産を守ることが、県政の最優先課題であります。本県は、昭和51年に東海地震説が発表された以降、事前防災の考えに立ち、全国に先駆けて地震対策に取り組んできた、自他共に許す「防災先進県」であります。

第4次地震被害想定において想定される犠牲者数の8割減を目標とした「地震・津波対策アクションプログラム2013(ニセンジュウサン)」に基づく施策を、着実かつ迅速に進めるため、486億円の予算を計上いたしました。

先月公表いたしました、国の新しいモデルに基づく相模トラフ沿いの地震・津波の想定結果も踏まえ、アクションプログラムの検証を行いながら、ソフトとハードの両面から地震・津波対策を講じてまいります。

ソフト対策としましては、防災の専門家である「ふじのくに防災フェロー」など、自助や共助、公助を担う防災人材を育成し、地域防災力の向上に努めます。また、SNS(ソーシャルネットワークサービス)を活用した災害時情報伝達システムにより、多様な手段により、災害情報を県民の皆様に迅速に伝達できる体制を整備してまいります。

ハード対策としましては、引き続き、緊急輸送路の整備や防潮堤の高さの確保、粘り強い構造への改良などを進めてまいります。

特に、津波対策では、東日本大震災の教訓を生かし、“ふじのくに森の防潮堤”づくりとして、平時には県民に親しまれる憩いの場となり、有事には多重防御の一翼を担う、しなやかで粘り強い海岸防災林等の整備を積極的に推進してまいります。

森の防潮堤づくりでは、「潜在自然植生」を生かす宮脇方式と各地域に息づく先人の知恵を最大限に活用し、370万人の県民の皆様にも様々な形で、この森づくりに参加していただきたいと考えております。そうすることで、地域の防災力の向上のみならず、自然に対する畏敬の念を自然から学び、自然を生かすという、森と共生する文化の創生にもつながるものと確信しております。

ソフトとハードを組み合わせた取組により、本県が、日本中で最も安全で、安心して暮らせる地域であることを全国に発信してまいります。

また、大規模な広域防災拠点となる富士山静岡空港につきましては、救出や救助活動等を行うヘリコプターが、発災後、切れ目なく活動ができるよう、航空燃料タンクの増設を行うほか、大規模地震災害の発生時に、自衛隊などの応援部隊が迅速に展開できるよう、空港の西側隣接地を整備いたします。

併せて、現在、浜岡原子力発電所から5km圏内にあるオフサイトセンターと環境放射線監視センターも、空港の西側隣接地に移転整備し、原子力災害の発生時の防災対策の拠点としての機能を強化してまいります。