県議会だより第132号(4) ピックアップ本会議(2)
教育
児童生徒の不登校対策
Q.これまでの不登校対策の効果検証と改善策は。
A.小1ギャップの解消に向け配置した小1スマイルサポーターは、効果を実感する声が寄せられている。しずおかバーチャルスクールは、参加頻度の高かった児童生徒の約6割が学校につながった。校内教育支援センターの設置促進で市町への助成を開始し、不登校児童生徒の増加率抑制に効果が出ている。また「学びの多様化学校」の設置拡大に向け市町への伴走支援を行い、さらなる多様な学びの場と居場所の確保を図る。
用語解説:小1スマイルサポーター
幼児教育と小学校教育の違いに戸惑い、授業中に席についていることができないなど、小学校生活になじめずに学習や生活に支障をきたす、いわゆる「小1ギャップ」を解消するために配置された支援員のこと。具体的には、授業時の個別支援や授業準備・給食のサポートといった支援を行う。
県立高校の魅力化
Q.私立高校無償化に対する県立高校魅力化の方策は。
A.県立高校はグローバル人材や地域リーダーの育成、産業人材を輩出する実学的学びの提供、多様な子どもたちを支援する機能など地域社会に欠かせない役割を果たしていることから、生徒や地域のニーズに対応した幅広い学科の設置や学校の適正規模の確保に努める。また教育を受ける機会の保障に配慮しつつ、全ての地区において従来の枠組みにとらわれない魅力化・特色化に取り組み、多様な学びを支える。
生成AIを活用した特別支援教育
Q.指導計画作成のAIアシストツールの進捗状況は。
A.教員負担の軽減等に向け、研究機関等と連携し指導計画作成を支援するAIアシストツールの開発を進めており、県立特別支援学校6校にて試行検証中である。令和8年度中に全県立特別支援学校への導入を目指すが、教員の心理的な抵抗感やAIの案を適切に修正・活用するスキル向上が課題である。研修等により現場の不安解消と活用力の向上に努め、将来的には全ての学校において個に応じた質の高い指導の実現を目指す。
用語解説:AIアシストツール
集約した教育データなどをAIが参照し、児童生徒一人一人の障害の状態等に応じたきめ細かな指導を行うための「個別の指導計画」の作成をサポートするもの。個に応じた指導の充実や業務の効率化が期待できる。
教職員確保対策
Q.教職員確保に向けた取り組みは。
A.代替教員を補充するための人材バンクにおける柔軟に働ける60代登録者の拡充や、特別免許状等の一層の活用、産休・育休代替者の上乗せ採用を行う。また中高生向けセミナーの開催地拡充により将来の教員志願者確保を図る。令和7年度に社会人経験者対象の選考を新設し、令和8年度から育児・介護等による離職者を対象としたカムバック選考を設け、即戦力の人材を確保する。教員全体の処遇改善と長時間勤務の是正に努め教職の魅力向上を図る。
文化・観光
東部地域の周遊観光
Q.地域資源を活用した周遊観光拡大への取り組みは。
A.令和7年度は、柿田川公園、箱根西麓三島野菜を使った食、富士の名水が育んだウィスキー等を組み合わせ、富士山の恵みを活かしたモデルツアーを催行した。柿田川公園は景観、交通の利便性、滞在の満足度等が旅行業者から高く評価され、今後の旅行販売増加につながると期待される。市町やDMO等と連携し、富士山、自然、食、歴史文化等の地域資源を最大限に活用し、県東部地域の魅力向上と観光周遊の促進を図る。
文化芸術の振興
Q.ウェルビーイングの実現に向けた文化振興施策は。
A.県民の創造的な活動の促進に向け、県芸術祭等のアートプロジェクト活動の支援等に取り組む。また文化芸術に触れる機会の充実に向け、中高生演劇鑑賞など子どもたちを対象とする事業を展開するとともに、どこでも文化財鑑賞ができるデジタルアーカイブや3次元データ等を活用していく。文化芸術を人や地域づくりに活かすため市町等連携による幅広い分野とネットワークを構築し、全県で効果的な取り組みを推進する。
安全・安心
熊出没時の警察の対応
Q.初動対応体制や関係機関との連携状況、県民の安心につながる安全確保策は。
A.出没情報を認知した際には直ちに警察官が現場に行くとともに、市町等関係機関と協働し、防災無線等による注意喚起や住民の避難誘導、周辺の立ち入り規制等を行う。学校周辺や通学路で出没した場合は登下校時間帯の警戒等学校関係者と連携して対応する。普段から各市町や地元猟友会と情報を共有するとともに、出没情報について県警察アプリ等を通じ、正確かつタイムリーな情報発信に努める。
ドライバーの安全対策
Q.安全運転に支障のあるドライバーへの対応策は。
A.75歳以上の方が免許更新時に行う認知機能検査や医師からの通報、職務質問等の様々な観点を通じて安全運転が懸念されるドライバーの早期発見に努めている。安全運転相談ダイヤル等の相談専用電話の設置や医療系専門職員の運転免許センター常駐により相談体制を強化し、安全運転に支障があると思われる際は診断書の提出を求め、公安委員会が運転免許継続可否の判断や運転免許停止等の行政処分を行い危険防止を図る。
医療・福祉
特別養護老人ホーム入所基準
Q.ヤングケアラーが介護する際の入所基準見直しは。
A.特別養護老人ホームへの入所は県の定める優先入所指針に沿って決定されるが、子どもや若者が介護を担う場合は指針に明確な位置付けがなく、単に介護者とみなされて入所の優先順位が低くなり、学業等に影響が生じる事例がある。ヤングケアラーを主たる介護者とみなさないことで入所の優先度が高くなるよう令和7年度中に指針を見直し、子どもや若者が担う介護負担の解消を優先し、適切なサービスが受けられるよう取り組む。
障害者の就労支援と職場定着
Q.障害者の受け入れ体制整備に向けた取り組みは。
A.企業へのジョブコーチ派遣や企業内ジョブコーチの育成とともに、精神障害者雇用企業に職場環境アドバイザーを派遣し従業員向け研修会等を行う。令和7年度は障害者活躍推進雇用サポーターが専門的見地から助言し、仕事内容のミスマッチ防止と雇用後の切れ目のない支援体制整備を行う。また職場体験会を開催し障害のある方が仕事への理解を深めるとともに、企業が障害特性や支援機関の役割等を学ぶ機会を提供する。
くらし・環境
リニア工事に伴う要対策土の処理
Q.要対策土の処理に向けた今後の対応は。
A.リニア中央新幹線静岡工区の南アルプストンネル工事では、自然由来の重金属を含む要対策土の新たな発生が予測される。土壌汚染対策法の趣旨に基づく処理が不可欠であり、JR東海に対しオンサイト処理による無害・減量化や、二重遮水シートのさらなる追加措置による封じ込めの徹底を強く求め、10月の県専門部会で着実に実施する方針が示された。今後も流域住民の安全・安心の確保に向けJR東海との対話を続ける。
用語解説:オンサイト処理
工事や土砂の仮置き等を行っている現場付近に設備を設置し、自然由来の重金属等を含む要対策土を浄化する工法。トンネル掘削によって発生が予測される要対策土の総量を減らし、自然由来の重金属の無害化を行う。
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