職種ごとの業務紹介(獣医師・畜産)

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ページID1032731  更新日 2024年3月25日

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主な仕事

獣医師の知識と技術を用いて畜産振興に係る行政・家畜衛生・研究などの幅広い業務に携わり、静岡県の畜産業の発展と高品質で安全な畜産物の供給を支えています。

また、最近では県民生活や地域経済に大きな影響を及ぼす口蹄疫や豚熱、鳥インフルエンザの危機管理対策について重点的に取り組んでいます。

畜産振興・家畜衛生の企画

県庁に勤務し、畜産振興や家畜衛生に係る事業の企画・計画・予算等の業務を担当します。

主な所属

【本庁】

経済産業部農業局畜産振興課

家畜衛生

家畜保健衛生所に勤務し、家畜防疫員として、直接農家の方と接しながら家畜伝染病の発生予防のための検査や農場指導を実施します。また、農家を守るための家畜伝染病の発生に備えた事前準備や発生時における防疫業務も重要な仕事です。

その他、動物薬の許認可や動物病院の立入検査等の関連業務も行っています。

主な所属

【出先】

東部・志太榛原・中遠農林事務所家畜衛生課(家畜保健衛生所)

病性鑑定

県内唯一の家畜の病性鑑定施設である中部家畜保健衛生所家畜検査課に勤務し、県下全域を対象として、診断が困難な症例や重要な家畜伝染病について、ウイルス、細菌、病理、生化学的な精密・高度検査を行うとともに、疾病の原因究明のための調査・研究を行っています。

主な所属

【出先】

志太榛原農林事務所家畜検査課(中部家畜保健衛生所家畜検査課)

農業普及

静岡県は全国でも珍しく獣医師の知識を活用して、農業普及指導員(入庁後に資格取得)として畜産の振興及び技術・経営の普及指導に関する業務を行います。

主な所属

【出先】

富士・西部農林事務所企画経営課

研究

家畜の飼養管理、改良繁殖、環境保全、自給飼料生産などの研究開発を行っています。

牛関係の研究は畜産技術研究所の本所(富士宮市)で、豚・鶏関係の研究は中小家畜研究センター(菊川市)で実施しています。

最近では、SDGsなど環境に配慮した飼養管理技術の研究や全国でも大変珍しい再生医療に貢献する無菌ブタの開発にも力を入れています。

主な所属

【出先】

畜産技術研究所、中小家畜研究センター

採用後の代表的な異動パターン

獣医師は、畜産と公衆衛生部署に分かれて採用されます。獣医師(畜産)で採用された場合、採用後概ね6年間は教育期間として、県庁と出先機関(家畜保健衛生所、畜産技術研究所など)を3年間で異動し、県職員及び獣医師の基本的な経験を積むことになります。

その後は、専門職としてスキルアップできるよう、本人の意向や適性に応じて3~5年ごと異動します。

充実した獣医師の研修(職場外・職場内・自己研修)

業務別専門研修

最新の知見・技術を習得するために、県独自の研修(新規採用職員研修、高度病性鑑定研修など)を行うとともに、数週間から数か月間、国立研究開発法人動物衛生研究部門や独立行政法人家畜改良センターに派遣する研修プログラムもあり、充分なスキルアップを図ることができます。

自己研修

個人研修(研究活動・研修会参加・自己学習等)と職能団体研修(獣医師会・産業動物部会等)があります。

畜産技術研究所等の研究員は、研究テーマによっては長期間研究に従事し、学位を取得することもあります。

家畜保健衛生所の職員も、職務内で対応した家畜の病気等について発表会を開催し、県内で選出された発表は、毎年全国発表しています。

職場内研修

配属先での実際の業務に係る研修です。

先輩からのメッセージ

若手職員:家畜保健衛生所勤務

実際に家畜保健衛生所で働いた私の印象としては、近年発生している口蹄疫や鳥インフルエンザなどは社会への影響が大きく、私たちの仕事は、社会的に重要な仕事だと思いました。また、家畜の健康を守ることを通して、フードチェーンの上流で食の安全安心を守る仕事、さらに言えば畜産を守る仕事でもあります。

きっと皆さんも、自分なりのやりがいを見付けることができると思います。

中堅職員:畜産研究所勤務

自ら開発した技術が、県の施策などに反映されることに面白みを感じています。常に自分の業務が社会に貢献していることを思うと、これほどのやりがいを感じる仕事はないのではないかと思います。

職場の様子

農場における採血の様子

農場における採血の様子の写真

牛が伝染性疾病にかかっていないかを確認するため、採血を行っています。

牛は、尻尾の根元の静脈から採血を行います。

放牧場の育成牛は採血に慣れていませんが、採血が上手に実施されているため、採血されている牛もおとなしく、周りの牛達も気にせず餌を食べています。

農家巡回の様子

農家巡回の様子の写真

家畜を伝染病から守るため、飼養衛生管理基準の遵守は重要な対策です。

農場や畜舎を畜主の方と一緒に確認し、改善してもらうべきところをしっかりと伝えます。

最初はドキドキしながらの聞き取りかも知れませんが、家畜保健衛生所の職員となれば一人の家畜防疫員として責任をもった姿勢で農家の皆さんを指導しています。

家畜保健衛生所の検査風景(ELISA 検査)

家畜保健衛生所の検査風景(ELISA 検査)の写真

農場から持ち帰った血液等の献体は、速やかに検査を行い、農家の皆さんに結果を返します。

特に、特定家畜伝染病(豚熱や鶏インフルエンザなど)の検査は、陽性の場合、全庁をあげた防疫体制を行う必要があるため、迅速に検査を行わなければならず、家畜保健衛生所の職員の行う検査はとても重要です。

病性鑑定施設(家畜検査課)における検査風景 〜細胞培養〜

病性鑑定施設(家畜検査課)における検査風景 〜細胞培養〜の写真

家畜検査課では、県内の他の3つの家畜保健衛生所ではできない特殊な検査を行います。

特に特定家畜伝染病の検査は、陽性になると畜産農家の所有する家畜を全て殺処分しなければならないため、検査が実施できるようにいつでも最高のコンディションに整え、準備を行っています。

細胞は生き物なので大切に扱わなければなりませんが、県内の畜産農家のために使命感をもって日夜準備をしています。

防疫演習の風景(鳥インフルエンザの発生に備え)

防疫演習の風景(鳥インフルエンザの発生に備え)の写真

家畜保健衛生所では、万が一に備え、農林事務所の職員や協定締結団体等の皆さんと防疫演習を実施しています。

事前に家畜に触れたこともない方々に家畜の扱い方をはじめ、防護服の着脱方法等を指導することも大切な家畜保健衛生所職員の仕事です。

繁殖診断の風景

繁殖診断の風景の写真

畜産技術研究所では、繁殖診断にポータブル超音波診断器を利用しています。

これまで手の感触だけで行われていた診断も画像を追加し、診断を行っている技術者だけでなく、他の人達と共通認識できることにより、的確な判断が可能となります。

これらの技術はもとより環境に配慮したSDGsの取組をまず研究所が行うことにより、地域の酪農家へも、取組が広がって行きます。

危機に備えた遺伝資源の保存の研究 ~中小家畜研究センター~

危機に備えた遺伝資源の保存の研究 ~中小家畜研究センター~の写真

中小家畜研究センターでは、災害や特定家畜伝染病が発生した場合に備え、遺伝資源の保存について検討しています。

危機が発生した場合、豚本体は動かせなかったり、特定家畜伝染病が発生した場合、飼養している豚は殺処分しなければならない場合があります。

どうしたらそれらを回避できるのか、豚以外の保存の方法として受精卵の保存等を検討しています。

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このページに関するお問い合わせ

人事委員会事務局職員課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2275
ファクス番号:054-254-3982
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