令和7年度 黄綬褒章受章者(技能功労)の紹介
秋の受章者(50音順・敬称略)
市川 照康(愛知県新城市)市川建築
五十年以上に亘り、建築大工として技能の研鑚に努め、日本の伝統的な木造建築から現代建築まで幅広く手掛けてきた中で、職業訓練の必要性を感じ、静岡県立浜松技術専門校建築科での非常勤講師や業界団体で開催する講習会、技能五輪選手指導など後進の育成に尽力している。また、認定訓練校である浜松建築高等職業訓練校では指導員を務めながら、副校長・校長を十年間務め、現在でも運営に携り、若手技能者の育成に多大に貢献している。
塚本 勇人(袋井市)株式会社瓦粋
一枚一枚行儀が異なる瓦の合端技能と屋根を構成する曲線を美しく築き上げる技能に卓越しており、効率性と精度を高めるために様々な治具を考案している。国土技術政策総合研究所、一般社団法人全日本瓦工事業連盟と共に研究を行い、長期優良住宅対応の施工法である高防水高耐久工法を確立し全国に普及させた。また、特定非営利活動法人日本瓦葺技能継承甍会を理事長として立ち上げ後継者育成や、一般社団法人全日本瓦工事業連盟の一員として、技能グランプリの問題作成など業界発展に貢献している。
守屋 一輝(浜松市中央区)株式会社サインファースト
文字の手描き技能に卓越しており、どの書体の文字であっても下書き無くフリーハンドで、かすれや塗料の垂れが出ない最適な量の塗料で描くことができる。また、狭小地での看板設置を可能とする工法の開発に携わり特許を取得した。
平成30年より中央技能検定委員を務め、問題の作成、検証など技能検定の企画から運営まで携わっている。また、日本屋外広告業団体連合会では理事を務め、国土交通省から委託された屋外広告物点検技能講習の講師を務め、業界の発展に貢献している。
春の受章者(50音順・敬称略)
藤田 一(藤枝市)フジタ看板店
広告美術工として屋外看板や横断幕などへの文字描画の技能に優れており、刷毛を滑らかかつダイナミックに動かしているが、字画の直線はまっすぐに、曲がりはきれいな弧を描き、プログラムされた機械のような文字を自在に描画することができる。また、全国競技大会の出場経験により選手育成にも携わっているが、さらなる技能向上を目指し自身も競技大会に毎年出場している。職業体験の講師として数多くの学校にも訪れ、生徒に広告美術への興味や関心を持つきっかけを与え、業界の発展に貢献している。
山本 純夫(浜松市中央区)株式会社テクニカルサポート
機械加工及び機械製図の技能を生かし、次世代自動車モータ試験用負荷モータ開発の高回転高出力モータの設計及び組立てや静岡大学の超小型人工衛星などの開発に携わっている。
技能検定においては、平成7年度から令和2年度まで放電加工、機械加工、機械・プラント製図職種の検定委員として、他者の検定委員と連携を取りながら実施し、主任検定委員となってからは、試験実施を指揮し、公正・公平な試験が行われるよう尽力した。
また、将来の製造現場を担う技能者の技能向上を目指し、技能士資格取得推進及び社内での技能教育を実施する等、技能士の地位向上に努めてきた。
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