「行政経営研究会実績報告書」(行政経営研究会における平成26年度から平成29年度までの取組の成果)

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ページID1012118  更新日 2023年1月13日

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行政経営研究会実績報告書の発行に寄せて

住民に身近な行政は住民に身近な自治体が担うべきことを趣旨とする分権型社会が進展する中、市町がそのガバナンスにおいて常に自ら決定し、その権能を十分に発揮することが大変重要な時代となっています。本県は分権の推進に早くから注力し、独自に多くの事務権限を市町に移譲しており、移譲法律数は平成29年4月現在で125本と、長年、全国トップの分権推進県と言える状況にあります。

しかし、この分権トップランナーならではの新たな課題が生じていました。地方分権を強調するあまり、県と市町が対等、独立・独歩で互いに干渉せず、関与もしないという風潮が強まり、いつしか県と市町の間に「遠慮」が生まれ、それが見えない垣根のようになって、お互いのコミュニケーションが不足するようになっていたのです。

一方、幅広い分野で住民に直接、実に様々な仕事を行う市町には、「実務上の不安がある」「前例のない新たな事態にどう対処して良いか迷う」など、移譲事務だけでなく元々の市町業務においても、様々な悩みや困り事があることが分かってきました。

地域を取り巻く社会・経済環境が厳しさを増すなか、市町が日々直面する諸課題に自分だけで迷ったり悩んだりするのでなく、県が音頭を取り市町の共通課題を的確に整理した上、県と市町が協働して議論を進め、効率的に効果的な解決方法を見出すことが重要です。そしてこの課題解決の作業は、本県が何をなすべきかという新施策のヒントを得る機会にもなり、今後の県政策を進めやすくするという効果もあります。

この考えから、本県は平成26年に「静岡県行政経営研究会」を全市町の賛同の元に立ち上げました。この研究会は単なる「研究」の場ではなく、県・市町又は市町間の協働で、県民の満足度・幸福度向上のため具体の施策を展開するもので、県内外から既に高い評価を受けているものを含め、多くの実績を産んでいます。ここに県民の皆様に向け、現時点の全容を報告します。

また、現に市町が抱える諸課題に積極的に向き合うため、本県は平成29年4月に「市町行財政総合相談窓口」を設置し、市町から日々多くの相談を受けています。住民に最も近い自治体である市町の円滑な行政運営のため、県が市町の様々な要請に応え、困り事や課題について一緒に考え、議論し、共通の諸課題を協働で早く解決していくことは、真の分権型社会の構築に向けた県の重要な役割です。

この相談窓口に寄せられた市町共通の諸課題の中から、今後、行政経営研究会の新たなテーマとなるものも出てきます。本県は常に県民のため、市町とともに効率的、効果的に諸課題の解決と新たな施策を進めます。そして広域的連携による総合的な取組に努めながら、県・市町間の強い信頼と連携の体制を創ってまいります。本県は市町と共に、新たな自治の時代に向けて、本県ならではの「地域協働型・課題解決型の分権社会」を目指したいと考えます。

平成30年2月
行政経営研究会会長
静岡県理事(地方分権・大都市制度担当)山梨秀樹

行政経営研究会の取組について

  1. 行政経営研究会を設置した趣旨・目的
  2. 行政経営研究会の歩みと成果
  3. 行政経営研究会に対する市町の評価・感想
  4. 行政経営研究会のこれから

行政経営研究会の実績

行政経営研究会において、県と市町が連携・協働して取り組んだ以下の15テーマ(18項目)について、その成果の概要を取りまとめました。(平成30年2月末現在)

テーマ1 「ファシリティマネジメントの推進」部会

  • 全市町の「公共施設等総合管理計画」の策定を支援
  • 県内市町の「個別施設計画」の策定を支援する手引きを作成
  • 県内公共施設の位置や情報を誰でも閲覧できる形式でインターネット上に公開
  • 県全体の公共施設の最適化の観点から具体的連携事例を検討(県富士総合庁舎の有効活用)

テーマ2 「自治体におけるクラウド等ICTの利活用」部会(自治体クラウドの推進)

  • 2グループ6町で自治体クラウドを導入し、経費削減をはじめとする効果が得られた
  • 自治体クラウド導入に向けた検討グループを決定し、効果的な検討を実施

テーマ2 「自治体におけるクラウド等ICTの利活用」部会(オープンデータの推進)

  • 県内34市町がオープンデータを公開し、地域の課題解決を図るワークショップやアプリの開発が行われた

テーマ2 「自治体におけるクラウド等ICTの利活用」部会(ICT-BCPの策定)

  • 災害発生時でも情報システム部門の業務を継続・早期復旧できる体制づくりのため静岡県独自のICT-BCP初動版サンプルを作成し、県内市町のICT-BCP策定を支援
  • 全市町でICT-BCP策定が本格化

テーマ3 「教育行政における市町間連携」部会

  • 賀茂地域教育振興センターの設置(指導主事の共同設置、市町・県が連携した地域の教育活動支援)
  • 賀茂地域教育振興方針の策定

テーマ4 「地方公共団体間の連携」部会(消費生活相談・消費者教育)

  • 賀茂地域に1市5町と県による「賀茂広域消費生活センター」を共同設置
  • 消費者教育の現状分析(各市町の消費者向けの啓発のための資材等の整備状況を整理)
  • 行政職員のスキルアップ(消費生活相談の窓口となる職員向けの消費生活相談対応マニュアルの作成)
  • 消費者教育教材の共同開発(中学生向け出前講座モデル教材の作成)

テーマ5 「地方公共団体間の連携」部会(新中核市制度・地方中枢拠点都市(現在の連携中枢都市圏)制度)

  • 「中核市への移行に関する調査」を実施
  • 「地方中枢拠点都市圏(現在の連携中枢都市圏)」制度に関する調査・研究

テーマ6 「公民連携・協働」部会(業務の協働)

  • 協働の取組・先進事例の取組の共有化を図るため、事例集を作成
  • 牧之原市の先進事例の研究を深め「先進協働事例マニュアル」を作成

テーマ6 「公民連携・協働」部会(施設経営の民間活用促進)

  • 指定管理者制度運用指針等の共有化
  • 「ふじのくに施設紹介フェア」による指定管理者の応募拡大

テーマ7 「行政評価手法の検討」部会

  • 行政評価のための指標の設定と共有について検討
  • 223指標をリスト化して共有

テーマ8 「社会インフラに係る自治体の体制構築」部会

  • 人材確保の取組
    災害時における災害査定に関する市町への支援体制の構築
  • 研修の実施
    遠隔地におけるサテライト研修の実施など
    (静岡⇔下田)の実施など

テーマ9 「行政不服審査法」課題検討会

  • 伊豆市・伊豆の国市が第三者機関を共同設置
  • 法改正に関する調査・研究及びその情報共有により、市町の円滑な対応への支援を実施

テーマ10 「監査事務の共同化」課題検討会

  • 県内参加24市町間で監査に関する標準的な様式及びマニュアルを策定し、監査のポイント及び重要事項を共有した
  • 市町監査委員事務局の間で新たな連携を進め、「監査事務連絡会議」を新設し、意見交換、情報の共有を進めた

テーマ11 「水道事業の広域連携等」課題検討会

  • 実効性のある「経営戦略」・「水道ビジョン」を効率的に策定するための「連携プラン」と「共通仕様書」の作成
  • 水道事業におけるアセットマネジメントを全団体で実施し、将来像を数値で把握

テーマ12 「権限移譲受入体制の検討」課題検討会

  • 市町の個性あるまちづくりに向けた、住民の利便性の向上や、市町の施策推進に資する、より質の高い権限移譲を推進するための「ふじのくに権限移譲推進計画(第3期)」を策定
  • 権限移譲事務に対する県から市町への支援体制の強化・改善を実施
  • 権限移譲先の市町に交付する事務交付金の算定について市町の意見に基づき見直しを実施
  • 「権限移譲事務の質の向上」を図るためPDCAサイクルを確立

テーマ13 「地方公会計の活用」課題検討会

  • 平成29年度より本格導入となる公会計制度のポイントとなるストック情報の有効活用を研究し実践

テーマ14 「マイナンバーカードの利活用等」課題検討会

  • 24市町でマイナンバーカードを利用した子育てに関するサービスのオンライン申請(子育てワンストップサービス)に対応
  • 20市町でマイナンバーカードを利用した各種証明書等のコンビニ交付サービスに対応

テーマ15 「マイナンバーカードの利活用等」課題検討会(特別徴収通知(特別徴収義務者用)事務ワーキンググループ)

  • 特別徴収税額通知(個人番号記載)の発送事務に係る課題の解決

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このページに関するお問い合わせ

経営管理部市町行財政課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:(行政班)054-221-2630、(財政班)054-221-2055、(交付税班)054-221-2098、(市町村税班)054-221-2096
ファクス番号:054-221-2776
sigyousei@pref.shizuoka.lg.jp