あなたの「富士山物語」(富士を描く/太田昭)

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ページID1019333  更新日 2023年1月13日

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富士を描く/太田昭

念願のアトリエとギャラリーは、富士山のよく見えるところにしたいと決め、富士川の右岸道路とJR東海が交わる、川と富士山が一望できるところにしました。富士山を描く目的ではなく、富士山を見ながら過ごしたいという思いでした。

道の真正面からの富士、学校の運動場から、みかん畑から、お寺の階段から、どこでも富士山と一緒の生活でした。『生活の中に富士山はあるもの』という感じで、当然の様に過ごしてきました。

絵は沢山描きましたが、富士山を描いたことはありませんでした。「富士山は絵にしにくい。」「富士山は難しい。」と言われていたからです。でも、富士山をじっくり見ていると、同じ富士山はなく、朝夕変化する魅力に、ついつい惹かれ、描かなければならなくなってしまったのです。

富士山のすばらしいところは、早朝の青を中心とした静かさの中の富士であり、やがて太陽が登る時の希望に満ちた輝く富士山です。太陽が沈む時の赤を基調にした富士は、雲や空の色と山肌の調和した奥深さがあり、見ていると時のたつのを忘れてしまいます。

いちばん強烈な富士山は、台風の去った後の躍動する雲の中に、くっきりとそびえている、どっしりとした姿です。富士山の魅力は、雲・空気と太陽の光によるためか、常に変化して流れてゆきます。

そんな富士山を追って、今後も「富士を描く」生活を充実させたいと思っています。

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局富士山世界遺産課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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