平成28年2月県議会定例会知事提案説明要旨3-3-1

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ページID1010497  更新日 2023年1月13日

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平成28年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.“ふじのくに”づくりの総仕上げに向けた重点的な取組】(3)農林水産業の競争力の強化

戦略の第3は、農林水産業の競争力の強化であります。

このたびの環太平洋連携協定(TPP)の合意を踏まえ、本県農林水産業も新しい時代に向けた革新を進め、競争力を高めていく必要があります。

このため、新年度から、一次産業部門の組織を再編するとともに、その業務を統括する農林水産戦略監を設置するなど、一次産業の競争力強化に取り組んでまいります。

農業につきましては、情報技術を活用した熟練技術の形式知化による農芸品の栽培技術の継承や、本県の強みであるものづくりの技術を農業分野に活用し、革新的な農業ロボットの開発に取り組んでまいります。

また、産学官連携による農作物の先端研究拠点を沼津市の旧東海大学敷地に設け、科学的に立証された農作物の健康増進機能を向上させる技術の開発を目指してまいります。

さらに、農地中間管理機構を活用した農地集積や農業生産基盤整備により、農業の生産性向上を図ってまいります。

こうした取組を通じて、多彩で高品質な本県の農芸品の付加価値をさらに高めることにより、本県農業が魅力ある成長産業となるよう取り組んでまいります。

林業につきましては、県産材の需要と供給を一体的に創造する「ふじのくに森林・林業再生プロジェクト」の第2ステージとして、丸太の増産と富士市内で稼働した合板工場等への供給体制の確立などに取り組んでいるところであります。

現在、生産体制の強化に向け、利用間伐の一層の促進に加え、コンテナ苗を活用し、皆伐後の植栽コストなどを抑える造林システムの実証を進めております。また、来年度からは国の新しい補助制度を活用して木材生産量の拡大を図り、合板工場等への安定供給につなげてまいります。

さらに、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた建設需要の高まりの中で、森林認証材の利用拡大が見込まれます。県産材の競争力強化と国内外への販路拡大の好機と捉え、世界水準の森林認証の取得促進や、県産材製品の大量受注に対応可能な地域の製材工場等の連携を進め、森林・林業の再生に取り組んでまいります。

水産業につきましては、高度な衛生管理が可能となるよう魚市場等の拠点施設を整備し、水産物の付加価値向上を図るほか、水産団体と連携して静岡県TPP水産対策協議会に水産物・水産加工品輸出促進部会を立ち上げ、海外への販路拡大に取り組むなど、本県水産物の競争力強化に努めてまいります。