平成28年9月県議会定例会知事提案説明要旨2-8-1

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ページID1010575  更新日 2023年1月13日

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平成28年9月県議会定例会知事提案説明要旨

【2.県政の概要】(8)地域外交・モンゴル

モンゴルにつきましては、教育分野等の協力に関する覚書調印1周年を記念して、先月、県議会日本・モンゴル友好議員連盟の皆様、県内企業関係者による経済団、県内大学の学長などによる大学団、県内各地から選抜された高校生団、教育調査団、私学調査団、農業調査団、下水道施設支援等のインフラ団、伊豆の国市長をはじめとした伊豆の国市民の皆様など、総勢140人の県民の皆様とともに、訪問いたしました。

モンゴルでは、6月29日に国政と地方選挙が行われ、大きく政権が交代した直後でありました。その中で、新しい首相や就任されたばかりの閣僚など要人との面談が、国や地方政府の公式訪問団としては初めて実現し、大変な歓迎を受けました。

エルベグドルジ大統領とは、フレルバータル駐日大使御同席の下、面会し、大統領から「政権は代わったが、日本の地方自治体との関係構築は大変重要なものであり、静岡県がドルノゴビ県と進めてきたこれまでの5年間の交流を高く評価している。さらに発展させてほしい。」と直々の御言葉をいただきました。一層の使命感を新たに自覚するとともに、今後、本県とモンゴル国、ドルノゴビ県との交流が一層成熟し、揺るぎない関係を築いていける、との思いを強くいたしました。

その後、新しく就任されたエルデネバト首相にも親しく面会いたしました。首相は農業の盛んなセレンゲ県の元知事でもあったことから、本県との農業分野での関係づくりについて提案をいただきました。この提案を受け、今後、セレンゲ県から農業調査員を受け入れ、農業分野における通商の拡大を図ってまいりたいと考えております。

また、バドボルド新ウランバートル市長からも会談の強い申し出があり、面談いたしました。その際、市長からは、「既に交流を進めている伊豆の国市とウランバートル市のソンギノハイラハン区の交流事例と同様に、ウランバートル市内の全ての区と静岡県の市町と交流を進めたいので協力してほしい。」との提案をいただきました。このため、今後、ウランバートル市の全区長をお招きし、本県市町との交流会の実施などを考えております。

青少年交流の分野では、モンゴルから本県への大学生の留学拡大を目指して、教育・文化・科学・スポーツ省と静岡大学が交わす確認書の調印に立ち会いました。モンゴル国立大学で開催されたフォーラムでは、モンゴル国立大学、教育大学、科学技術大学、農牧業大学の学長や副学長と、本県の静岡大学、県立大学の学長や副学長のほか、モンゴルの大学生も参加した熱心な意見交換を目の当りにし、本県への留学に対する意気込みや熱意を肌で感じてまいりました。

経済分野では、食糧・農牧・軽工業省との共催により、モンゴルの企業関係者約100人の参加を得て、「静岡貿易セミナー」を開催したほか、本県の経済団体等とモンゴル企業との商談会を開催し、今後も商談の継続合意がなされるなど、経済交流から一段レベルを上げた通商の拡大に取り組んだところであります。

また、モンゴル建設・都市開発省から、現在、ドルノゴビ県で実施している下水道運営能力向上プロジェクトにつきまして、モンゴルの国土に広がる全21県から、ドルノゴビ県に技術者を結集して参加させたい旨の要望を受けるなど、その取組は、モンゴル政府からも注目され、高い評価をいただきました。

友好協定締結5周年となるドルノゴビ県では、新しく就任された、エンフトゥヴシン知事やトゥメンバヤル県議会議長などと会談いたしました。これまでの5年間の実績を評価し、高校生等の青少年や技術研修員等の交流について、今後、さらに充実していくことを確認いたしました。

今回の訪問では、人口6万人のドルノゴビ県から始まったモンゴルとの交流が、県同士の交流に留まらず、本県370万人県民とモンゴル国300万人国民との交流に広がりつつあることを実感いたしました。

これまでのドルノゴビ県との5年間に渡る交流実績やモンゴル政府関係機関との交流の成果を踏まえ、地域外交が新たな高み、第2ステージに入ったとの自覚の下に、モンゴル政府要人との関係強化を図るなど、さらにモンゴルとの関係を深化させ、スピード感を持ってモンゴルとの交流を促進してまいります。