第6回『「女性に選ばれる静岡県」になるために。』
副知事の平木です。
私は、高市早苗総務大臣(現総理大臣)に3年間、大臣秘書官としてご一緒し、その次の野田聖子大臣とも仕事をさせていただきました。片山さつき財務大臣とは浜松市の部長時代からの関係ですし、地元静岡の上川陽子先生にも総務省在職時からお世話になってきました。
・・・と振り返ると、女性リーダーの方とご一緒する機会に、かなり恵まれてきたんですね。
そもそも、うちは夫婦ともにフルタイマーの共働き世帯なので、女性の就労環境の整備や能力の発揮、女性リーダーの仕事のやり方について、普段から考える環境にいたと思います。
さて、静岡県のジェンダーギャップ指数の状況ですが、決して好ましくありません。
最新(2026年)データでは、経済分野が全国44位、行政分野が37位となっています。
(「男女間の賃金格差」は全国最下位とされますが女性の賃金水準の絶対値は全国10位とか、県、静岡市、浜松市の教育長はすべて女性なのに「教育長の男女比」は指数の算定基礎に入っていないとか、言い分があるものもありますが・・・)
加えて、女性の転出超過数は、絶対数で全国ワースト、超過率でも27位という状況です。
この状況をどのように考え、そしてどうやって変えていくのか。
静岡県は製造業のシェアが全国平均に比べ15ポイントほど高い「ものづくり県」ですが、工業をはじめとする理系分野における女性のロールモデル、メンターは少なく感じます。
また、進学時における「経済・経営」への関心度も女性は男性の半分程度にとどまり、理系よりも文系志向が強いという明確なデータが出ています(しずおか産学就職連絡会調べ)。
これは女性の就業、職業に対するアンコンシャス・バイアス(=無意識の思い込み)であり、初等教育などの早い段階から、多様な選択肢を認識できる環境をつくることが大切です。
昨年設置した「女性経営者・起業家の活躍推進に関する研究会」からも、
・県内女性経営者のコミュニティ・ネットワーク形成(メンター・サポーターの拡充)
・女性の事業承継者や起業家に対する経営ノウハウ・スキルの継承などへの支援
・初等教育段階からの意識涵養、理系分野への関心の醸成、起業家教育など
について提言いただき、県も今年度予算に新規事業を盛り込みました。
この中から、いわゆる「リケジョ」に関するプロジェクトをご紹介すると、
・県内高校生グループ(男女混合)による「理系研究EXPO」の実施(企業等アドバイザーによる本格的な技術指導、伴走支援、研究費の支給など)
・小~高校生およびその保護者の方々を対象に、女性の理系への挑戦を後押しし、ジェンダーバイアスの解消を図る、女性実業家、技術者等を招いたロールモデル講演会の実施
・D&I(Diversity=多様性、Inclusion=包摂)財団と連携し、中・高の女子生徒を対象に、県内企業の協力を得て、企業訪問、職業体験を実施
などを新たに展開していきます。
なお、先日の研究会では、「保護者の方々」へのリーチが重要との指摘がありました。
ある県では、県外に出ることを決めるタイミングは、男性が高3であるのに対し、女性は中学期であるとの調査結果もあると聞きます。
つまり、本人たちのみならず、親・祖父母世代に対しても、静岡の就業環境の魅力(=「働くに足る企業が静岡にはたくさんある」という意識)、理系選択の可能性などについて、意識を醸成していくことが必要かもしれません。
次回は、6月末の予定です。
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