第7回『政策マネジメント論(その2)「事前リサーチの重視」』

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ページID1083741  更新日 2026年6月30日

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副知事の平木です。
今回は、政策マネジメント論のその2、「事前リサーチの重視」です。

私は、行政が苦手なものが2つあると考えています。
一つが事前のマーケットリサーチ、もう一つが事後的なチューニング(修正)です。
この2つは、
・サービスを受ける方々(=カスタマー)のニーズを直接捉えて、施策や事業を組み立てるというマインドになっているのか(→これが今回のテーマ)
・サービスをよりよいものにするために、施策や事業を実施した後に振り返りを行い、日々修正することを恐れないか(→次回、解説します) という、
経営の基本である「顧客第一主義」の徹底が問われている、という点でつながっています。

行政は、税金(=人のおカネ)を預かり、それを配分して、事業や施策を行っています。
そのため、「根本的にビジネスとして成り立つか」が徹底して問われる民間企業とは異なり、プロセス(地域の意見、過去の施策との整合性、説明責任・・・)が重視されます。

しかしながら、行政も「サービス」である以上、適切な事業や施策とするための明確なデータ、根拠を持たなければなりません。
EBPM(エビデンス・ベースド・ポリシー・メイキング=証拠に基づいた政策立案)と言われますが、まだ、「それっぽいデータを探してきて、説明に使っている」域を出ていないと感じます。
新しい商品を売ったり、サービスを提供したりする時に、カスタマーニーズがどこにあるのかを把握し、どうすればカスタマーから評価されるかを吟味するのは、基本です。
特に、人口減少や財政制約など、賢く財源を使うことがこれまで以上に求められる中で、行政においても、「事前のリサーチ」の癖を付けていかなければなりません。

例えば、軽自動車のハッチバックの高さは、女性の身長に合わせて作られています。
軽自動車のメインユーザーは女性です(ユーザーの2/3が女性)。軽でモールに行き、買い物袋を両手に提げた女性が、無理せずに車に荷物を入れられる高さに設定されているのです。
こうした「使い方」に関する想像力も、よりよい事業、施策を模索する「仮説」を作るためには、重要です。

静岡県では、今年度、多文化共生施策を推進する前提として、県内に居住する外国人の実態調査を行っています。
静岡県には、ブラジル、フィリピン、ベトナム、中国、インドネシア、ネパールと様々な国籍の方が各地にお住まいです。国によって、コミュニティ、キーマン、文化や生活スタイルなど、様々な個性があります。
ブラジルなど南米の方々のイメージが強い浜松市でも、この頃は東南アジアやインドの方々が増えてきています。
こうした地域ごとの実態や変化を把握してはじめて、地域にお住まいの方々にも、外国人の方にも納得感のある多文化共生施策が展開できると考えています。
この調査は一例ですが、「事前のリサーチ」を前提として、事業や施策を考えていく取組を進めて行きます。

次回は7月半ば、テーマは政策マネジメント論のその3、「事後的なチューニングの重視」の予定です。

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