発生動向総覧
発生動向総覧
手足口病が警報レベルになりました(第26週7.05)
2026年第25週(6/15~6/24)の定点当たり患者数は、県全体で前週の3.47から5.56に増加し、警報レベルの基準値の5を超えました。前回、警報レベルとなったのは、2024年第25週(6/17~6/23)(定点当たり患者数6.40)で第46(11/11~11/17)まで警報レベルが継続しました。過去の傾向では、7月頃にピークとなり、9月頃に終息しています。年齢別の患者割合は5歳以下の未就学児が90%以上で、2歳以下が80%以上です。
手足口病は口の中、手のひら、足の裏や甲などに水疱性発しんが現われ、発熱(38℃程度)する病気です。咳やくしゃみによる飛沫感染、だ液(つば、よだれ)、鼻水、便、つぶれた水疱から出てきた液からの接触感染がありますので、手洗いを徹底するとともに、排泄物を適切に処理することが大切です。※ウイルスの便への排出は、治癒後も3~4週間続きます。
乳幼児は口内に病変がある場合には、飲食に痛みを伴い、食欲不振となることがあります。口の中の水疱に当たっても痛みが少ない薄味で軟らかい食事にしたり、少量ずつ分けて食べる等、水分補給、栄養補給に努めましょう。それでも水分が摂れず、尿の回数や量が減ってきたときや、高熱や嘔吐でぐったりしたり、頭痛が強いときは、医療機関を受診してください。また、受診に迷った際は、静岡こども救急電話相談(#8000)を御利用ください。
インフルエンザの流行が終息しました(第26週0.02)
インフルエンザの発生動向調査は、9月1日から新シーズン(2025-2026シーズン)となり、新シーズン7週目となる、2025年第42週(10/13~19)の感染症発生動向調査で、静岡県内のインフルエンザの定点当たり患者数が流行開始の目安とされている1以上となり(第42週:4.23)、流行期となりました。第44週(10/27~11/2)には注意報開始基準の10を超え(第44週:10.40)、注意報レベルとなり、第47週(11/17~23)には警報開始基準の30を超え(第47週:41.26)、警報レベルとなりました(記録が残る2002年以降、2009年、2023年と並び、最も早い警報入りです(2009年第47週(11/16~)、2023年第47週(11/20~)))。その後、横ばいの状況が続きましたが、2026年第1週(12/29~1/4)には6.94となり、警報終息基準値の10を下回りました(警報の期間:2025年第47週~2025年第52週(11/17~12/28))。その後、2026年第2週(1/5~11)には11.55となり、再度10を上回り注意報レベルとなり、第5週(1/26~2/1)には、30を上回り再び警報レベルとなりましたが、第10週(3/1~8)には警報解除基準値の10を下回り終息しました。
警報レベルは終息しましたが、流行の目安である1を超えており、流行期は続いています。県民の皆様には、もうしばらく、咳エチケットや換気、手洗いといった感染拡大防止対策に努めていただくとともに、今年の秋には、ワクチン接種を検討していただくようお願いします。※インフルエンザの定点当たり患者数とは、県内139の内科・小児科定点医療機関から報告された1週間の患者数を施設数139で割った数値です。
※流行開始の目安とされている定点当たり患者数は1、注意報レベルは10、警報レベルの開始は30、警報レベルの終息は10です。
新型コロナウイルス感染症感染拡大注意報は解除されています(第26週0.75)
2025年第34週(8/18~24)の定点あたり患者数が8.34と注意報基準値の8を超えたため、8/29に感染症拡大注意報を発令しました(昨年は第30週(7/22~28)がピークで定点当たり患者数が15.60、注意報は7/19~9/19の約9週間続きました)。第36週(9/1~7)は、7.80と基準値の8を下回ったため、感染拡大注意報を解除しましたが、第37週(9/8~14)に8を超えたため、再度、注意報を発令しました。第38週(9/15~21)は、6.65と基準値の8を下回ったため、感染拡大注意報は解除されています。(注意報期間:8/29~9/11、9/19~25)。なお、9月に入ってからのコロナ患者さんは、学校の新学期が始まったためか、20歳未満が全体の4割を占めています。
現在、感染拡大注意報基準である定点当たり8人を下回っていますが、県民の皆様には、引き続き、他の感染症の発生動向も御確認いただき、必要に応じて咳エチケットや換気、手洗いといった感染拡大防止対策に御協力をお願いします。※感染拡大注意報基準値は8、感染拡大警報基準値は16です。
RSウイルス感染症の発生が増加しています。(第26週0.24)
RSウイルス感染症には、国が定める注意報や警報の基準値はありませんが、静岡県では、定点医療機関当たり1週間の報告数が0.5で「流行が始まる可能性あり」、1以上で「流行期に入っている」と考えています。
静岡県内のRSウイルス感染症の定点医療機関当たり1週間の報告数は、今年に入ってからは、0.3前後の発生が続いていましたが、第14週からは0.5を上回り、今後さらに増加する可能性があります。なお、県内の患者の年齢は、80%以上が2歳以下です。
RSウイルス感染症は、飛沫感染(咳、くしゃみの飛び散り)や接触感染(鼻水や痰、だ液等を触る)でうつります。うつってから発症するまでの潜伏期間は約5日、人にうつす感染期間は発症後約1週間です。
症状は、発熱、咳、鼻水、喘鳴(ぜーぜー、ひゅーひゅーの呼吸)です。年長児や成人では、軽いかぜ症状ですむ場合も多いですが、乳児早期(特に2か月以下の赤ちゃん)に感染した場合は、急性細気管支炎や肺炎となり、哺乳低下や呼吸困難で入院したり、さらには人工呼吸管理を要したりすることもあります(感染した乳幼児の約30人に1人は入院するという報告もあります)。
RSウイルス感染症専用の有効な治療法はなく、水分補給の点滴や酸素投与などの対症療法のみです。赤ちゃんがいる家庭では、かぜ症状のある方から赤ちゃんにうつさないようにマスク着用や手洗いを励行してください。赤ちゃんが、咳鼻水やぜーぜーで、ミルクの飲む量が減ってきたら、早めに小児科医院を受診しましょう。百日咳の流行は収まってきています(第26週報告2人)
2025年第6週(2/3~)以降、1週間に1~2人の百日咳患者が県内医療機関から報告されることが多くなっていましたが、第14週(3/31~4/6)に5人となり、第15週(4/7~13)は21人と急増しました。その後は第20週(5/12~18)までは20人前後が続いた後、第21週(5/19~25)に40人まで増えてからは毎週増加し、第28週(7/7~14)は84人となり、全数把握感染症となった2018年以降の最高値を更新しました。(それまでの過去最高値は、2025年第26週(6/23~29)80人です。)発生数は徐々に減少し、第39週(9/22~28)には19人まで減少しました。2025年末から、減少傾向にあり、流行が収まってきました(第26週2人(東部1人、浜松市1人))。コンコンという咳が連発してよる眠りにくい場合には、マスク可能な方は着用して、早めに受診しましょう。
年齢分布では10~14歳が最多で、続いて5~9歳が多くなっています。百日咳を含むワクチンをまだ打っていない赤ちゃんがいる家庭で、兄弟が咳症状がある場合には赤ちゃんに近づかないようにしてください。
なお、生後6か月以下の赤ちゃんが百日咳にかかると呼吸がしにくくなるなど重症になる場合がありますので、2か月になったらすぐに5種混合ワクチン(百日咳ワクチンを含んでいます)を接種しましょう。また、咳のひどい人は赤ちゃんの世話を避けることも大切です。
今週のコメント
第26週(6/22~6/28)の感染症発生動向調査では、手足口病の定点当たり報告数は、7.05人となり前週の5.56人から増加し、引き続き警報レベルの開始基準値5を超えています。急性呼吸器感染症(ARI)は、37.67人となり前週の40.62人から減少しました。ヘルパンギーナは、1.82人となり前週の1.42人から増加しました。【急性呼吸器感染症】
全県で罹患数4,068、定点当たり37.67の患者発生があり、前週の40.62から減少した。定点当たり東部地区で36.87、中部地区で35.47、西部地区で40.08の患者が発生した。
【手足口病】
全県で罹患数465、定点当たり7.05の患者発生があり、前週の5.56から増加した。定点当たり東部地区で3.91、中部地区で7.37、西部地区で9.56の患者が発生した。中部地区と西部地区で警報レベルの基準値5を超えている。
【感染性胃腸炎】
全県で罹患数175、定点当たり2.65の患者発生があり、前週の2.68から減少した。定点当たり東部地区で2.36、中部地区で2.47、西部地区で3.04の患者が発生した。
【ヘルパンギーナ】
全県で罹患数120、定点当たり1.82の患者発生があり、前週の1.42から増加した。定点当たり東部地区で2.05、中部地区で2.00、西部地区で1.48の患者が発生した。
【A群溶血性レンサ球菌咽頭炎】
全県で罹患数72、定点当たり1.09の患者発生があり、前週の1.67から減少した。定点当たり東部地区で0.91、中部地区で1.42、西部地区で1.00の患者が発生した。
【新型コロナ】
全県で罹患数81、定点当たり0.75の患者発生があり、前週の0.79から減少した。定点当たり東部地区で1.55、中部地区で0.17、西部地区で0.43の患者が発生した。
- 麻疹、風疹は患者発生なし。
- 全国のインフルエンザの定点当たりの患者報告数は0.08であり、前週の0.07から増加した。警報レベル及び、注意報レベルの保健所を有する都道府県は0であった。
- 全国の新型コロナの定点当たりの患者報告数は1.08で前週の0.85から増加した。
- 静岡県において第25週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)急性呼吸器感染症(37.67)、2)手足口病 (7.05)、3)感染性胃腸炎(2.65)、4)ヘルパンギーナ(1.82)、5)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (1.09)、6)新型コロナ(0.75)、であった。
インフルエンザ罹患数推移
県内衛生研究所におけるインフルエンザウイルス検出状況(2025/2026シーズン) (令和7年第36週~)
梅毒の発生状況(静岡県・累計)
第26週までの累計は147件で、前年同期比0.88倍であった。
全数届出の感染症
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