伊豆天城湯ヶ島温泉白壁(伊豆市)2

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ページID1013366  更新日 2023年1月13日

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外国人従業員の採用がひとつの転機に

リニューアルに続き、白壁に新たな変化が訪れました。東京の専門学校からの相談を受け、初めて外国人の従業員を迎えることになったのです。日本語を学んでいるベトナム人の学生で、とても優秀で真面目なのでぜひ雇ってもらいたい、との依頼でした。当初はためらいもありましたが、白壁が目指すおもてなしを徹底できる従業員を求めていたことから、採用を決めました。

当時、新型コロナウイルス感染拡大の影響により宿は休業中でしたが、2か月の間、毎日研修を行い、挨拶から漆器などの器の取り扱い方、お茶の淹れ方など、細かなところまでみっちり指導しました。勉強熱心で向上心が高く、営業再開時には実際に仕事を任せられるレベルにまで達したことから、女将たちは彼に思い切って接客を担当させることにしました。

ほとんどのお客様は懸命に日本語を話し、丁寧に心を込めて接しようとしている新たな従業員を受け入れ、応援してくれました。

写真:白壁2-1

写真:白壁2-2

言葉や文化の違いを超えた、心の交流が何よりのおもてなし

ベトナム人従業員はお客様のニーズを捉える能力に長けており、お客様からは予想以上に好評をいただいたことから、白壁ではさらに5人のベトナム人従業員を迎えました。文化や生活習慣の違いなど、時に難しさはあるものの、彼らの積極的に仕事に取り組む姿や大らかさは、とてもお客様に喜ばれています。日本人によるおもてなしでは、見計らう・遠慮するといった考え方から、お客様によってはあえて少し距離を置くことがあります。しかしベトナム人の従業員たちは、どのお客様に対しても分け隔てなくフレンドリーに接するため、それがかえって喜ばれ、リピーターにつながっていると言います。

また、白壁では車椅子など介助が必要なお客様の場合、まずは付き添いの方に話を伺い、どの程度のお手伝いをするべきかを確認しています。お客様との信頼関係を築き、移動時や入浴のサポートなど、何かあれば遠慮なく従業員を頼ってもらえるようにするためです。従業員たちの真心を込めたおもてなしに、「癒された」「心の交流ができて良かった」と多くの声が寄せられています。

写真:車椅子の移動時のサポート

写真:白壁の従業員たち

UDの取り組み〈実践者からのメッセージ〉

海外と日本の新たなつながりを育む場所でありたい

女将の鈴木裕香さんより、メッセージをいただきました。

「当旅館では介助が必要な方もそのご家族も、安心してご滞在いただけるよう努めております。私自身が家族を介護した経験を生かし、社会福祉協議会などの助言をもらい、お客様の酸素ボンベの持ち込みやベッドのご希望に沿った対応をしております。

現在、新型コロナウイルス感染症の予防として、お料理はお膳で提供しお客様との接触を最小限に留め、その分質を上げるなど、対策を徹底しております。

全館フリーWi-Fi完備で、ラウンジはお仕事にもご利用いただけますし、静かに過ごしたい方にはライブラリーもございます。天城を散策なさる方には、大女将の手書きのマップをご用意しております。

ここ天城では、まだ外国人に不慣れな方もいらっしゃるので、ベトナム人従業員たちは田植えをお手伝いするなど、進んで地元の方々との交流を図っています。英語が話せる従業員も多いので、海外からのお客様も積極的にお迎えし、当旅館を軸に地域の方々が異文化交流できる機会を作っていきたいです。ゆくゆくは従業員たちがこの土地で家族を築いてくれたら、嬉しいですね。」

写真:管内の様子1

写真:管内の様子2

写真:管内の様子3

写真:手書きのマップ

企業情報

  • 伊豆市湯ヶ島1594番地
  • 電話番号:0558-85-0100
  • ファクス:0558-85-0726

このページに関するお問い合わせ

くらし・環境部県民生活局県民生活課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3341
ファクス番号:054-221-2642
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