(1)安全・安心な地域づくり 盛土対策

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ページID1043756  更新日 2023年10月17日

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令和4年9月県議会定例会知事提案説明要旨

2.県政の概要(1)安全・安心な地域づくり

次に、盛土対策についてであります。

熱海市逢初川源頭部に残っている土砂につきましては、静岡県盛土等の規制に関する条例に基づき、先月1日、前土地所有者に対し、土砂の撤去等を命令いたしました。その後、定められた期限までに着手が確認できなかったため、今月6日、静岡県盛土等対策会議を開催し、県が行政代執行により土砂の撤去を行う方針を決定いたしました。準備が整い次第、速やかに着手し、一日も早く現地の安全を確保してまいります。

熱海土石流災害に関する県を被告とする損害賠償請求訴訟につきましては、今月5日に静岡地方裁判所沼津支部に提起されました。御遺族、被害者の皆様のお気持ちを真摯に受け止め、今後到達する訴状の内容を精査した上で、誠実かつ、適切に対応してまいります。

行政対応の改善につきましては、「逢初川土石流災害に係る行政対応検証委員会」の最終報告書を踏まえ、全庁を挙げて取組を開始しております。

このような災害が二度と起こらないよう、全ての職員の意識改革や行動変容を促し、組織文化そのものを改めます。

このため、今月13日に、私から改めて、幹部職員に対し、4点にわたって訓示をいたしました。具体的には、第1に、現場主義を徹底し、現場で何が起きているかを十分把握すること、第2に、職員の間での迅速な情報伝達を徹底すること、第3に、関係部局・市町等との緊密な連携を図ること、第4に、リーダーシップを発揮すること、これら4点を踏まえて、県民の生命と財産を守り抜くという使命に立ち返り、しっかりと業務に当たるよう指示いたしました。

また、先月から、管理監督者に期待される役割や、一般職員に必要な心構えなどを改めて徹底するため、全職員を対象に、各所属で個別に説明を行う、リレー方式の研修や、県・市町職員の法務能力の向上を図るため、実際の行政手続の失敗事例を用いた研修などを実施しております。

市町に権限移譲した事務につきましても、土木、建築等の技術的判断を要し、県民の生命、財産の保護等に影響が大きい事務について、市町の事務処理状況の点検を進めているところであります。

今後も、こうした取組を一つ一つしっかりと積み重ね、行政対応の改善を確実に進めてまいります。

土石流の発生原因につきましては、今月8日の「逢初川土石流の発生原因調査検証委員会」での検証を経て、災害発生当時に崩落に至ったメカニズムについて、最終報告書を公表いたしました。これを基礎として、仮に適切な工法で施工されていれば、崩落が回避できたのかなど、盛土の施工方法と崩落の関連性について、更なる解析を進め、再発防止に向けた取組を加速してまいります。

熱海市逢初川以外の緊急性の高い盛土への対応につきましては、昨年度実施した盛土総点検や、その後の市町からの報告等により確認された195か所の不適切な盛土について、その危険度に応じて、対策を進めてまいります。このうち、人家や公共施設等に及ぼす危険性が高く、早急に安全性の確保が必要となる不適切な盛土7か所につきましては、既に法令に基づく行政指導や現場への搬入防止などに着手しており、今年度内に全て応急対策を講じてまいります。

その他の箇所につきましても、現場への巡回監視を継続し、安全確保に万全を期してまいります。引き続き、不適切な盛土から、県民の皆様の生命や財産を守り抜く覚悟を持って、国や市町など関係者と緊密に連携し、全力で取り組んでまいります。

このページに関するお問い合わせ

知事直轄組織政策推進局財政課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2033
ファクス番号:054-221-2750
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