<生活支援・福祉関連>誰もが暮らしやすい生活とは何か。衣・食・住の各分野から、日常の「あったらいいな」を提案、発信! バリアフリー子供服SunFlower(サンフラワー)
- 所在地
- 〒430-0925 浜松市中区寺島町333-1
- 代表者
- 代表 鈴木昭彦
- 電話
- 053-455-4980
- ファクス
- 053-455-4980
- 設立
- 平成18年8月
- 事業内容
- バリアフリー子供服の企画・製造販売、バリアフリー建築の相談・施工、福祉機器導入案内等
子どもを通して出会った仕事
バリアフリー子供服の企画販売を行うSunFlower(サンフラワー=ひまわり)の種は、浜松市内の建築会社で働く鈴木昭彦氏と明子さん夫妻が障害を持った子どもを授かった時に芽生えた。当時、介助が必要な子どもでも着脱しやすい下着や洋服は、特殊商品として値段が高く、身近に手に入らないのが悩みであった。
やがて、病院や施設で同じ悩みを持った人たちと出会うなかで「自ら作ることで、必要な人たちにできるだけ安価で提供しよう。」という思いが膨らみ、平成18年、バリアフリー子供服SunFlowerを設立した。
個別のニーズが生み出すもの
鈴木氏は、これまで衣料品に関する仕事の経験が無かったため、まずはいくつかの試作品をそれぞれ20着程度作り、地元商工会議所が運営するウェブショップに出店して通信販売を始めた。
最初に作った商品は、肩も足口も脇もすべて開くタイプの服だったが、それを販売していくうちに、需要はそれほど大きくないものの、購入者から使い勝手や価格について率直な意見を貰えるようになった。乳児のうちは普通の肌着でも世話がしやすい構造なので、一般の商品で対応できなくなる120cmサイズ以上に需要があること、子どもの肌に負担の少ないファスナーのつけ方、動いてもお腹が出ないよう前身頃を長めにとること…。そのひとつひとつの顧客の声と自身の子育て経験から改良が進み、毎日の洗濯に耐えるよう品質の良い綿素材でデザインをシンプルにすることで、複雑な構造の服にしては値段も低く抑えることができた。
当初、活動は小さいものであったが、浜松市という地域を越え、同じ困りごと、同じ問題を抱える人々との繋がりができていく。日本全国にいる顧客と事業者である鈴木夫妻は当事者同士であり、サンフラワーという店・商品・コンセプトによって結びついていった。そこに医療関係者や福祉関係者など当事者を支援する人々の輪が加わり、鈴木氏自身も浜松市のユニバーサルデザインフェアに実行委員として参加してユニバーサルデザインファッションショーを2年連続で開催したり、商品展示を行うなど、活動の範囲を広げていった。平成21年には静岡県グッドデザインしずおかユニバーサルデザイン賞を受賞し、静岡文化芸術大学との協働でユニバーサルデザインに関わる講座「UDビジネス大学」を開催したりするなど、着実に実績を積み重ねていった。
子どもの成長と共に歩む
鈴木氏は自営の建築業者として、一般建築、バリアフリー建築・リフォーム、福祉機器導入相談等も手掛けており、福祉・介護の仲間たちが集まる総合住宅「サンフラワーの家」を主宰し、介護などの困り事をそれぞれの得意分野を活かして解決できるよう、各事業者との連携にも取り組んでいる。
「今後、子どもの成長につれて直面する課題や視点が変わった時に、親として、事業者として何をするべきかを探るため、福祉全般についてさらに勉強し、誰もが暮らしやすい空間を全国へ発信していきたい。」と鈴木氏は考えている。障害や高齢などに関わる個々のニーズはニッチなものだが、各分野の人・事業・モノが集積していくことによって生活全体をカバーするニーズとなりうる。今後も小さな困り事に寄り添うことで、社会が必要とするものを届けていく。
ここが、ポイント!
- 現状
- 障害児に関わる衣食住の悩みを解決するため、専門分野の業者と連携した支援を行っている。
- 現状の課題
- 必要な人に確実に情報を届けられるような仕組みと多様化するニーズにどう応えていくか。
- 未来
- 解決しにくいニッチな要望も、人・事業・モノを組み合わせることで解決へ導き、暮らしやすい社会に!
このページに関するお問い合わせ
経済産業部商工業局商工振興課
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