(1)安全・安心な地域づくり (イ)安心して暮らせる医療・福祉の充実

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ページID1011171  更新日 2023年1月26日

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令和4年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを具体化する取組】(1)安全・安心な地域づくり

次に、医療提供体制の確保・充実についてであります。

現在、本県の保健医療に関する基本指針である「静岡県保健医療計画」の見直し作業を進めております。見直しに当たりましては、国の指針等を踏まえ、新興感染症等対策を含めた医療提供体制の確保など、新たに対応が求められる事項についても検討し、年度内に取りまとめてまいります。

医師の確保につきましては、「ふじのくにバーチャルメディカルカレッジ」により、現在、578人の医学修学研修資金利用者が県内病院に従事しております。引き続き、全国最大規模の医学修学研修資金の貸与を促進するとともに、既に全国一の規模である62人の地域枠を、更に65人へと拡充するなど、県内外の大学や関係機関と密接に連携し、地域医療に従事する医師の確保・育成に努めてまいります。また、令和6年度からの医師の時間外労働の上限規制適用に向け、勤務環境の改善を図る医療機関に対する支援の充実にも取り組んでまいります。

骨髄移植の推進につきましては、一人でも多くの方に移植機会を提供するには、ドナー登録の拡大が必要であります。また、ドナー登録者が骨髄提供をするには入院が必要となるため、都合がつかないなどの理由で提供を断るケースが少なくありません。このため、ドナーや勤務先の負担を軽減する助成制度を創設し、安心して骨髄提供ができる環境を整備いたします。一人でも多くの方にドナー登録をしていただき、必要な方が確実に骨髄移植を受けられるよう、市町や関係機関と連携し積極的に取り組んでまいります。

次に、健康寿命の延伸についてであります。

本県の健康寿命は着実に延伸しており、厚生労働省による令和元年の調査では、男女とも全国5位と、引き続き、全国トップクラスの健康長寿県であります。一方で、本県は、脳血管疾患による死亡率が高く、その一因である高血圧への対策が喫緊の課題であります。このため、昨年7月に立ち上げた「ヘルスオープンイノベーション静岡」において、静岡社会健康医学大学院大学の研究成果も活用しながら、減塩対策や血圧測定の習慣化などの実証実験と効果の検証を行い、科学的知見に基づく取組に発展させてまいります。新たな視点や発想で健康課題の解決に取り組み、県民の健康寿命の更なる延伸を図ってまいります。

次に、障害のある人が分け隔てられない共生社会の実現についてであります。

日常生活において医療的ケアを必要とする児童及びその御家族が、住み慣れた地域で安心して生活できるよう、様々な相談にワンストップで対応する「医療的ケア児支援センター」を新たに設置いたします。支援センターでは、専門的な相談への対応や情報提供を行うとともに、支援に携わる専門人材の養成、関係機関との連携の強化を図ってまいります。

また、障害福祉事業所で働く障害のある方の工賃水準の向上や経済的自立を目指し、オンラインを活用した新たな商談会の開催や、福産品の購入を呼び掛ける「一人一品運動協力隊」の企業への展開など、官民一体で「ふじのくに福産品」の販路拡大に取り組んでまいります。