学びのユニバーサルデザイン【寄稿日:令和3年1月21日】

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ページID1013467  更新日 2023年1月13日

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静岡大学 学生支援センター 准教授 生川友恒 氏

私は静岡大学で障害のある学生の支援や配慮に関わるコーディネーターの仕事をしています。近年は、全国の大学において発達障害や精神障害を中心に障害のある学生の在籍者数が増加しており、大学は個々のニーズに応じて必要な変更や調整をおこなう「合理的配慮」の提供が求められています。施設設備面のバリアフリー化や授業での情報保障等に加えて、これからはいわば「学びのユニバーサルデザイン」を展開していくことが鍵となってくると考えます。そのなかで大切な視点は、修学の過程で生じるつまずきを学生自身の機能的な障害に起因していると考えるのではなく、授業への参加方法や進め方に何等かの障壁があるのではと受け止めることです。読むこと、書くこと、聞くこと、話すこと、記憶することなどにおいて不自由がないことを前提につくられた教育方法を見直していくことは、もちろん容易なことではありません。しかし教育の本質は変更せずに学びへのアクセス方法を工夫していくことは多様な創造と喜びをもたらします。「学びのユニバーサルデザイン」の考えが広まることで、障害の有無に関わらず、より多くの人が自身の能力を発揮しながら知識やスキルを磨いていくことができます。未来の社会で活躍する多様性のある人々が輩出されていく「共生キャンパス」をデザインしていくことが私の思いです。

写真:生川先生写真

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