<子育て支援>助産師が教える、当り前の個育て 母乳育児相談室マンマ
- 所在地
- 〒437-1303 静岡県掛川市沖之須1894-2
- 代表者
- 根方友紀
- 電話
- 0537-48-6737
- ファクス
- 0537-48-6737
- 設立
- 平成15年母乳育児相談室マンマ開設、平成21年ママサロンはな開設、平成22年託児所ちゅーりっぷ開設
- 運営人数
- 常勤6人,非常勤2人
- 事業内容
- 産業カウンセラーの資格を生かし、子育て支援を通じた母親の再就職支援、起業相談、創業支援講師等で、個育てを応援。母乳育児等子育てに関する相談、家庭訪問、講演。ママと子どもの個育て講座や教室の開催。セレクトショップでの子育てグッズ等販売。掛川市の保育ママ制度認定託児所運営。
子育てではなく個育て
母乳育児相談室マンマは、看護師・助産師としての経験を生かし、母親と子どもをサポートするために、母乳育児など子育てに関する相談や個育て講座の開催、地域の子育て情報誌BEMaMaを発行するとともに、「ママサロンはな」と「託児所ちゅーりっぷ」を展開している。
「ママサロンはな」では、母親自身の自分磨きを実現するための3つの要素である健康・母乳育自・食育を盛り込んだ個育て講座の開催をする他、サロン内やホームページ上のセレクトショップでオリジナルの抱っこ紐やバッグ、静岡県産のタンポポ茶などを販売している。
「託児所ちゅーりっぷ」では、待機児童解消のために掛川市が実施している保育ママ制度の委託を受け、少人数制ならではの良さを生かした家庭的な環境での保育を行う。保育ママ制度以外の一時託児(10分単位)も行っており、「ママサロンはな」でママだけの講座に参加する時や、通院・買い物などの外出時、内職などの際にも利用することができる。
サロンや託児所のスタッフも育児中の現役ママで、スタッフ同士がお互いの事情を理解しあい、育児と仕事との両立ができるようサポートされており、育児中の女性の就労支援にも一役買っている。スタッフたちは皆笑顔で「こんなに働きやすい職場で仕事ができて幸せです」と話す。
根方友紀代表は「スタッフにも家庭があり、家族の幸せは自分自身の幸せでもあります。だから、スタッフには、無理せず健康で幸せに働くことでスキルアップしてほしい。スタッフの個育てをすることが事業のリーダーとしての私の責任だと考えています」と語る。子育て中のスタッフが家庭優先で働くことは、時に根方代表の負担を増やす場合もあるが、それでも根方代表は利益よりも働きやすい環境づくりを重視している。母親という役割の人を支援するのではなく、母親であるその女性一人ひとりの気持ちに寄り添って支援したいという個育ての理念を、スタッフに対しても実践しているのである。
行政はビジネスパートナー
根方代表は、自身が理想とする個育てを実現するために、個人事業を立ち上げた。起業にあたっては、家族や知人の支えが大きく、周りの人たちがふじのくに民間チャレンジ応援事業、内閣府インターンシップ事業などの行政の事業や、事業主を応援する公的制度、弁護士などを紹介してくれたという。根方代表はそれらのアドバイスを有効に活用し事業を軌道に乗せた。県や市の事業に参加することで実績を重ね、業務の幅を広げることができただけでなく、行政と信頼関係をつくることでネットワークをさらに広げた。最近では、ホームページを活用したセレクトショップ運営などの面で地元大学との産学連携も行われている。
同相談室の事業の根幹を成すものは、個育てと地域に根ざした社会貢献事業の展開である。一人ひとりの母親を個として支える根方代表の事業と、行政など社会全体で子育てを支援する仕組みとがビジネスパートナーとして結びついたことによって、緩やかな産学官連携を生み出し、結果的に地域に根ざした社会貢献事業の展開が実現したといえる。
すべての女性が元気でいるために
同相談室は、顧客一人ひとりが望むサービスを提供し、顧客を満足させる事業を行うことで、社会貢献をビジネスとして成立させている。社会貢献の事業は、それを行う側から見て正しいと思われることであっても、顧客満足を目指さなければ単なる自己満足で終わってしまう。これについて根方代表は、「100人を相手にしてそのうちの4~5人が満足すればいいというのではなく、5人の人に対してその5人全員を満足させるようなサービスが必要です」と語る。
そのため、事業の規模を大きくすることは考えておらず、これからも地域で、個別のサービスの質を下げないよう気を配れる範囲で続けていきたい、子育てを通じて母親が自分自身を育てる個育てを実現し、子育て環境を整えることで子どもや女性を支援したい、と考えている。また、セレクトショップで、オリジナル商品や静岡県産の商品を増やし販売するなど力を入れていく予定だ。
同相談室は、子どもを持つ女性やその家族に対してだけでなく、支援を行う側の根方代表やそのスタッフ自身も含め、同相談室に関わるすべての女性が元気で自信をもって生きるために、個育てを実践しながら行政とともに支援の輪を広げていく。すなわち、女性を元気にすることで地域社会に貢献するビジネスモデルといえる。
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