トンネル発生土にかかる保全措置
トンネル発生土による環境への影響
JR東海によれば、静岡工区のトンネル工事(本坑、先進坑、斜坑、導水路トンネル、工事用トンネル)によって発生する土(トンネル掘削土)は、約370万立方メートルです。
これは東京ドーム約3杯分に相当する量であり、この大量のトンネル掘削土を、流域8市2町の水源である大井川の川沿いに、永久に存置する計画です。
県は、南アルプスが地質的に脆弱であることから、発生土置き場の安全性や、河川への水質影響、自然環境への影響等を懸念しました。
このため、県では、JR東海に対し、発生土置き場の安全対策や水質管理、要対策土への対応、モニタリング等について、専門部会等において対話を行ってきました。
トンネル発生土にかかる主な保全措置
大量のトンネル掘削土を盛土することにより、地震や豪雨時の安全性、河川への水質影響、自然環境への影響等が生じる可能性があります。
このため、JR東海は、発生土置き場の安全性確保や周辺環境への影響低減のため、主に次のような保全措置を実施することとしています。
対策1 発生土置き場の安定性確保のための取組み

大量のトンネル掘削土を長期間にわたり盛土することから、地震や豪雨等による崩壊を防止するため、安全対策を実施する必要があります。
このため、JR東海は、発生土置き場の安全性を確保するため、次のような対策を実施することとしています。
○盛土の安全性確認
・約370万立方メートルの発生土は、複数の発生土置き場に盛土します。
・盛土については、盛土規制法等に基づき、地震や豪雨時の安全性を確認しています。
○地震への対応
・面状補強材等による補強を行い、大きな被害をもたらす可能性のあるレベル2地震動を想定した条件でも、盛土が大破壊に至らないことを確認しています。
※レベル2地震動:海溝型地震(南海トラフ地震等)や内陸直下型地震(兵庫県南部地震等)で、大きな被害をもたらす地震を想定した地震動
○豪雨への対応
・排水設備については、100年に1回程度の降雨を想定するとともに、さらに2割の余裕を見込んだ設計としています。
○排水設備の設置
・排水設備により雨水等を適切に沈砂池へ導き、処理した上で河川へ放流します。
対策2 河川への水質影響を低減する取組
発生土置き場からの排水により、河川の水質へ影響を与える可能性があります。
このため、JR東海は、排水処理や水質調査等により、河川への影響を低減するための対策を実施することとしています。
○要対策土の低減
・乾式磁力選別等によるオンサイト処理を行い、要対策土の量を可能な限り低減します。
○遮水対策
・要対策土は、二重遮水シート等により周囲から遮断した構造の中で管理します。
○排水管理
・浸透水や排水については、処理設備等により適切に管理します。
○水質確認
・周辺地下水や河川等において、水質調査を実施します。

対策3 要対策土による環境影響を防ぐ取組

トンネルを掘削して発生する土には、自然由来の重金属等を含む土や、酸性土である「要対策土」が含まれる可能性があります。
このため、JR東海は、周辺環境へ影響を与えないよう、遮水や排水管理等の対策を実施することとしています。
○要対策土の低減
・乾式磁力選別等によるオンサイト処理を行い、要対策土の量を可能な限り低減します。
○遮水対策
・要対策土は、二重遮水シート等により周囲から遮断した構造の中で管理します。
○排水管理
・浸透水や排水については、処理設備等により適切に管理します。
○水質確認
・周辺地下水や河川等において、水質調査を実施します。
これらの保全措置について、JR東海は、工事前、工事中、工事完了後にわたりモニタリングを実施し、環境への影響を継続的に確認することとしています。
また、モニタリング結果や異常時の対応等については、専門家や県等へ報告し、必要に応じて保全措置等へ反映することとしています。
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