水資源にかかる対話経緯

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ページID1083632  更新日 2026年7月2日

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大井川の概要・水利用の状況

大井川は、静岡県中部に位置し、その源を静岡県、長野県、山梨県の3県境に位置する間ノ岳〈標高3,190m〉に発し、静岡県中央部を南北に貫流しながら、島田市付近から広がる扇状地を抜け、その後駿河湾に注ぐ、流域面積1,280平方キロメートル、幹川流路延長168kmの一級河川です。

大井川の水は、流域の8市2町において、水道、農業、工業、発電の用水に利用されています。

農業用水として、流域の約1万2千haの農地の水源として供給され、中でも、県下のお茶の生産量の約5割を占める牧之原台地の水源となっています。 

また、大井川流域の企業は、表流水を工業用水として利用しているだけでなく、約400の企業が約900本の井戸を掘り地下水を利用しています。

ビールや酒造メーカー、製紙や発電など、様々な事業者が大井川の水に深く依存しています。

地図:大井川水系図

県が懸念したこと

県は、トンネル掘削により、大井川上流部の地下水がトンネル内へ湧出し、県外へ流出することで、大井川の流量や地下水へ影響を与えるおそれがあることを懸念しました。

JR東海との対話の状況

令和6年2月5日に整理した「今後の主な対話項目」3分野28項目のうち水資源関連の6項目については、令和7年6月2日の専門部会をもってすべての対話が完了しました。

主な対話項目(水資源編)の進捗状況

1 静岡県内の山梨工区工事中の県外流出量の全量戻し

(1) 田代ダム取水抑制案 ⇒ 対話完了

第18回専門部会(R6.12.17)

  • JR東海が、大井川の水量が少なくなる冬期において、取水抑制により発電所が安定して運転継続できなくなる場合の対応についての田代ダム管理者(東京電力リニューアブルパワー(東電RP))との協議結果を説明。
  • 取水抑制を行うことにより、冬期において発電所を安定して運転継続できる流量を確保できなくなる場合は、大井川から取水せず発電所を停止することで、JR東海が東電RPと合意していることを確認。

第19回専門部会(R7.3.11)

  • JR東海が、取水抑制案の実際の運用サイクル(トンネル湧水の県外流出量の把握からダムでの取水抑制、取水抑制されたことの確認までの作業の流れ)やオペーレーション(田代ダムで取水を抑制する際の作業)の詳細を提示。県外流出量の具体的な測定方法等を確認。
  • 専門部会として、JR東海が示した運用サイクル、オペレーションが確実に実施されれば、県外流出量と同量の取水抑制が技術的に可能であることを確認。

2 リスク管理

(1) リスク管理 ⇒ 対話完了

  1. モニタリングやリスク対策の効果的かつ具体的な検討を行うための、リスクマトリクス、リスクマップのリスク管理手法の使用
  2. トンネル掘削に先立ち実施するボーリング調査の結果等を踏まえたリスク評価の検証と見直し

(リスクマトリクス)
工事で発生する事象に対するリスク要因と、想定されるリスクを関連づけることで、網羅的なリスク要因の洗い出しができるとともに、リスク同士の関係も明らかになり、効果的かつ具体的なモニタリング、リスク対策を検討しやすくなる。

(リスクマップ)
リスクの「危険度」を縦軸に、「頻度」を横軸にとって、リスクの特徴や大きさを示したもの。リスクマトリクスにより洗い出された、対策すべきリスク要因の優先度や、対策の効果を視覚的に知ることができる。

第16回専門部会(R6.5.13)

  • JR東海が、山梨県内から県境に向けた高速長尺先進ボーリング計画の詳細を提示。
  • 専門部会として、JR東海が計画しているボーリングは、提示された湧水管理やモニタリングが確実に行われることで、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認。

第19回専門部会(R7.3.11)

  • JR東海が、「田代ダム取水抑制案」及び「トンネル湧水をポンプアップし、導水路トンネルから大井川に戻す方策」について、リスクマトリクス、リスクマップにより、現在想定されるリスクと対応を整理。
  • JR東海が、「県境から山梨県側に300m以内の区間の先進坑の掘削」、「先進坑を県境付近まで進めた後、先進坑から県境を越えて実施する高速長尺先進ボーリング」の計画について説明。専門部会として、JR東海が提示した計画が確実に実施されれば、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認。

(2) 田代ダム取水抑制案について ⇒ 対話完了

  1. 大井川の流量が少なくなる渇水期において、田代ダムにおいて発電のための取水を停止してもなお、県外流出量と同量を取水抑制できない状態が継続する場合の対応
  2. 先進坑の掘削時において、突発湧水等の不測の事態が発生した場合の県等への連絡方法や対応についての協議体制
  3. 大井川の河川流量の減少や先進坑の掘削に伴うトンネル湧水量の増加などにより取水抑制するための水量が不足する不確実性への対応

第19回専門部会(R7.3.11)

  • JR東海が、取水抑制できない状態が継続する場合の対応などの管理フローを作成。
  • 取水抑制するための水量が不足するなど、取水抑制が一定期間できない場合は、専門家に相談し掘削中断などの対応を検討するとしているが、「一定期間」をどのように考えるか具体的に示されておらず、引き続き対話。

第20回専門部会(R7.6.2)

  • 取水抑制が一定期間できない場合、専門家に相談し、掘削中断などの対応を検討するとしている「一定期間」を30日(3サイクル連続)とすることで、一定のリスク管理がなされるものと技術的観点から確認。

(3) トンネル湧水をポンプアップし、導水路トンネルから大井川に戻す方策について、突発湧水等のリスクへの対応 ⇒ 対話完了

第19回専門部会(R7.3.11)

  • JR東海が、予備設備(電源、ポンプ、処理設備)の確保といった具体的なリスクへの対応の内容と管理フローを提示。
  • 専門部会として、これらの対応が確実に実施されることで、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認。

(4) 山梨県内の高速長尺先進ボーリング、先進坑、本坑の掘削により健全な水循環への影響が懸念されることへの対応について、科学的な説明と本県等との合意(高速長尺先進ボーリングが、県境から山梨県側へ約300mの地点に達する前) ⇒ 対話完了

第16回専門部会(R6.5.13)

  • JR東海が、山梨県内から県境に向けた高速長尺先進ボーリング計画の詳細を提示。
  • 専門部会として、JR東海が計画しているボーリングは、提示された湧水管理やモニタリングが確実に行われることで、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認。

三者合意(R6.6.18)

  • 山梨県、JR東海との三者で、ボーリング等の人為的な要因により新たに水が流動することとなる場合は、健全な水循環の回復措置が必要であること等を合意。

3 モニタリング

(1) 2(1)を踏まえた、具体的なモニタリング計画(モニタリング項目、実施箇所、実施頻度、監視体制、公表時期、理解しやすいデータ公表の手法等) ⇒ 対話完了

第16回専門部会(R6.5.13)

  • JR東海が、山梨県内から県境に向けた高速長尺先進ボーリング計画の詳細を提示。
  • 専門部会として、JR東海が計画しているボーリングは、提示された湧水管理やモニタリングが確実に行われることで、一定のリスク管理がなされることを技術的に確認。

第19回専門部会(R7.3.11)

  • JR東海が、工事前、工事中、工事完了後の具体的なモニタリング計画を提示。
  • 観測地点の代表性の考え方が示されておらず、今回示された観測地点が適切であるか現時点で判断することができない。監視体制や理解しやすいデータ公表の手法と併せて、引き続き対話していくことを確認。

第20回専門部会(R7.6.2)

  • 「実施箇所」は、トンネル工事が水資源に及ぼす影響を判断できる代表性を有していることを科学的・工学的な観点から確認。
  • 新たな「監視体制」は、県、国、静岡市等が行政の立場で検討していくとする県の考え方に、専門部会として同意。

  • 提示されたモニタリング結果の報告様式であれば、県民にわかりやすく安全・安心を伝えることができることを技術的観点から確認。

 

このページに関するお問い合わせ

くらし環境部環境局
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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