(1)イノベーション事業等(ア)未来・創造

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ページID1061041  更新日 2024年2月22日

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令和6年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを着実に推進する取組】(1)イノベーション事業等

予算編成と組織定数改編の基本方針の1つ目は、「人づくり・富づくりを着実に推進する取組」であります。

まず、イノベーション事業等について御説明申し上げます。

イノベーション事業等は、本県の未来を力強く切り開いていく「未来・創造」の4事業と、県民の皆様が「安全・安心」に暮らしていただくための4事業に大別されます。

最初に、「未来・創造」のうち、次世代エアモビリティの導入についてであります。

本県の強みである3次元点群データを積極的に活用するとともに、航空サービス企業との連携により、空飛ぶクルマなど次世代エアモビリティ分野で、全国の先進導入地域を目指してまいります。来年度は課題別のロードマップを作成し、令和7年度以降に仮想空間上のフライトシミュレーションや、現実空間での実証試験が実施できるよう取組を進めてまいります。

次に、デジタルクリエイターの育成についてであります。

仮想空間に関する市場の急拡大が見込まれる一方、人材不足が課題となっています。このため、県内高等教育機関と連携して優秀な指導者を確保し、3次元点群データを最大限に活用しながら、デジタルクリエイターを育成いたします。イノベーション拠点「SHIP(シップ)」等を活用したワークショップや人材育成講座の実施など、学生と企業等との交流・共創の場を開設し、高度なデジタル人材が活躍する地域づくりを進めてまいります。

次に、ブルーエコノミーEXPO(エキスポ)(仮称)の開催等についてであります。

日本一深い駿河湾や、海洋関連の研究開発機関等が集積する清水港など、本県の強みを活かし、MaOIプロジェクトの取組を加速させます。昨年5月、持続可能な海洋経済について「ブルーエコノミー駿河湾国際ラウンドテーブル」が開催され、国による国際的な発信や、具体的なショーケースを進展させる必要性などが提言されました。この提言を踏まえ、本県といたしましては、多様な海洋関連企業や研究者等が一堂に会する「ブルーエコノミーEXPO(エキスポ)(仮称)」を、本年7月に静岡市内で開催いたします。さらに、駿河湾の有する実証フィールドとしての大きなポテンシャルを世界に向けて具体的に発信することで、国内外の最先端の技術を有するスタートアップや投資家を本県に呼び込んでまいります。

また、将来の起業家を育成するため、県内の意欲的な高校生を対象に、有力起業家が伴走支援する体験プログラムを提供するとともに、海外トップレベルのスタートアップによる実践的知見の提供などを実施してまいります。

次に、スポーツ医科学を活用した競技力の向上についてであります。

本県の豊富な地域資源と知見を融合し、スポーツの総合産業化を目指してまいります。その取組の一つとして、産学官医を連携させ、スポーツ医科学の知見を活用することで、科学的かつ高機能なアスリート支援機関の創設に取り組みます。具体的には、伊豆市にある自転車ハイパフォーマンスセンターを核として、自転車競技で蓄積されたノウハウをもとに、他の競技のジュニア部門強化に向けたモデル事業を展開いたします。令和7年度以降に、本県所在のプロスポーツチームの競技区分ごとに、独自の医科学プログラムを導入することにより、本県競技力の底上げと裾野の拡大を図ってまいります。