(6)魅力の発信と交流の拡大(イ)世界の人々との交流の拡大

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ページID1061096  更新日 2024年2月22日

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令和6年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを着実に推進する取組】(6)魅力の発信と交流の拡大

次に、スポーツの聖地づくりについてであります。

本年はパリでオリンピック・パラリンピックが、そして来年には本県で東京2025(ニーゼロニーゴ)デフリンピックの自転車競技が開催されます。また、県内では、新たなプロスポーツチームとして、昨年、静岡ジェードがTリーグへ参入し、本年はプロ野球の新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡がファーム・リーグに参加いたします。これらを契機として、本県の豊富な地域資源と知見を融合したスポーツの総合産業化を進めてまいります。また、すべての県民がライフステージに応じてスポーツに親しむ生涯スポーツを推進し、スポーツの力で活力ある社会の構築を目指す、スポーツの聖地づくりを一層推進してまいります。

スポーツの総合産業化につきましては、本県の強みである自転車をはじめ、国際的に強い関心を集めている武道など、豊富なスポーツ資源を様々な要素と新結合させることで、新たな価値を創出してまいります。

多くの「プロスポーツチーム」が存在する本県の優位性を活かし、地域活性化や新たなビジネスモデルの創出に取り組んでまいります。また、先ほどイノベーション事業で申し上げましたように、スポーツ「医科学」によるアスリート支援に取り組んでまいります。さらに、「ツーリズム」の観点からは、ラグビーの日本代表戦や、自転車の国際大会などを活用し、スポーツツーリズムを積極的に推進してまいります。スポーツを成長産業として捉え、スポーツを通して地域と経済を発展させるための施策を新たに展開してまいります。

競技力の向上につきましては、本県の強みであるサッカーにおいて、ジュニア世代の強化・育成を統括するユースダイレクターに、全国初となる女子サッカー専属の指導者を配置し、新たな強化体制を構築いたします。女性アスリートの裾野拡大や競技力強化を目指す「静岡モデル」として、他種目への展開を図ってまいります。

生涯スポーツ・パラスポーツの振興につきましては、市町等を主体とした生涯スポーツの全県展開や、障害者スポーツセンター機能の整備に向けた基本計画の策定など、共生社会への環境づくりを進めてまいります。全ての県民が、スポーツに親しむことのできる生涯スポーツ県の実現を目指してまいります。

次に、観光交流の拡大についてであります。

多様化する旅行スタイルやニーズに応える魅力的な観光資源の創出や観光ブランドの形成に取り組み、観光需要の本格回復につなげてまいります。

魅力的な観光資源の創出につきましては、本県の多彩で高品質な食材を活かした観光コンテンツを創出するとともに、本県でしか味わうことのできない特別な食体験を提供するなど、全県でガストロノミーツーリズムを展開してまいります。また、インバウンド需要の本格回復に向け、東アジア市場で旅行商品の造成、販売を働きかけるほか、欧米豪市場では、本県ならではの魅力をより深く体験できる県内の周遊宿泊プランを造成、販売し、富裕層に向けた誘客を強化するなど、市場のニーズを確実に捉えた取組を展開してまいります。

観光ブランドの形成につきましては、「黄金KAIDO(かいどう)プロジェクト」として、蕎麦や酒など、新潟県、長野県、山梨県、静岡県の中央日本四県に共通する地域資源をテーマとした周遊企画を実施するほか、NEXCO中日本及び東日本の御協力等による高速道路の定額乗り放題プランや、駿河湾フェリーの半額割引を実施するなど、集客力の一層の向上につなげてまいります。

宿泊業の人手不足対策につきましては、生産性の向上や雇用の安定のため、オンライン予約システムや業務ロボットなど、デジタル技術の導入による業務効率化や、宿泊業で働く従業員の社員寮整備に対する助成など、新たに総合的な支援を行ってまいります。

次に、地域外交の推進についてであります。

コロナ禍で停滞した対面交流を加速し、友好的互恵・互助に基づく善隣外交を展開するとともに、本県が持つ国内外のネットワークを活用し、海外からの活力の取り込みを強化してまいります。

インドにつきましては、急激な経済発展が見込まれており、昨年12月に発足した県議会の日印友好議員連盟の皆様と連携し、訪問団を派遣するなど地域間交流を強力に推進するとともに、高度人材と県内企業との就職面接会を実施してまいります。

ネパールにつきましては、近年、県内で働く労働者数が急増しており、県内で学ぶ留学生の数も最多となっております。このため、大学など現地機関との連携を強化し、ネパールでの本県のプレゼンス向上を図るとともに、新たにネパール人材を対象とした就職面接会に取り組むことで、県内企業の外国人材の確保を支援してまいります。

今後とも、県民の皆様や県内企業がより多くの恩恵を享受できるよう地域外交を推進し、本県の活力向上につなげてまいります。

次に、遠州灘海浜公園篠原地区の公園基本計画についてであります。

公園基本計画の策定に向けましては、今年度、官民連携導入可能性調査において民間事業者等へのヒアリングを行うとともに、地元関係者、野球関係者の皆様から御意見等をいただきました。これらを踏まえ、野球場の規模・構造について、需要見込やPFI事業の成立が見込めるか等の観点から3案に絞り込み、基本計画の素案に盛り込みました。詳細については、本議会の常任委員会で御説明いたします。県議会の皆様から御意見をいただき、それを踏まえて、来年度、速やかに取りまとめてまいります。

引き続き、県議会や県民の皆様の御意見を伺いながら、県西部のスポーツの拠点としてふさわしく、多くの県民の皆様に愛される施設となるよう、検討を進めてまいります。