実践NOTE575 「たくましく、しなやかな生徒の育成を目指して ~総合的な学習の時間「地域貢献」~」

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ページID1077421  更新日 2025年10月31日

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「たくましく、しなやかな生徒の育成を目指して ~総合的な学習の時間「地域貢献」~」

焼津市立焼津中学校 教諭 田丸光恵

地域貢献に向けて

 焼津中学校は、焼津市の中心に位置し、学区内には、焼津駅、市役所、史跡「焼津神社」、鰹の水揚げ全国トップの「焼津港」、さらに3つの商店街があります。お祭りやイベントが多く、地域の行事に参加する生徒が多くいるものの、「地域や社会をよくしたい」と考える生徒は多くありませんでした。そこで、生徒の社会参画意識を高めるために、4年前から総合的な学習の時間において、「地域貢献」を軸とした学習を設定しています。具体的には、地元焼津市を中心に、地域社会について学ぶ機会や生徒の考えや意見を反映させる機会を設け、学校の学びと地域をつなげる体験を重ねています。

出前授業の様子
2年生 水産加工業者によるの出前授業
出前授業の様子2
鰹節を削っている様子

系統的なキャリア教育の計画を

写真:プレゼン大会の様子
プレゼン大会の様子

 「自己有用感」や「自己肯定感」を大切にしていくことと、「社会参画意識」を育んでいくことが本校の学校教育目標「自立する焼中生」の育成につながることの1つであると考え、地域の方々に問題解決に向けてのミッションをいただき、その解決に取り組んでいます。キャリア教育で育成すべき力「基礎的・汎用的能力」について、各学年の総合的な学習の時間の内容を、系統的になるように3段階に分け、よりよいキャリア教育の計画をしました。(令和6年度の取組)

  1. 第1学年:地域貢献1~焼津の町を知ろう~
     焼津について幅広く基本的な知識をもつために、焼津市のもつ魅力や抱える問題について32のテーマから選択し、個別追究学習を行う。
  2. 第2学年:地域貢献2~焼津の町を活性化させよう
     焼津市の特徴である水産業に焦点を当て、課題解決学習を行う。その際、自らの構想を地域住民に発信することも課題とした。社会での課題を創造的に解決する手法を学ぶ。
  3. 第3学年:地域貢献3~焼津とともに生きよう~
     学区内の商店街の課題等に焦点を当て、2年生の学習を基盤に焼津市の活性化を目指す共同学習を実践する。その学習を通して自己と集団の関係を認識し、自己理解を図り、キャリア形成につなげる。

自立する焼中生育成のために

チラシ
商店街の広告

 地元の焼津市について、理解を深めたり、自分にできることを考え社会に働きかけたりすることで、一人一人の生徒が自分の良さや可能性を認識し、社会への参画意識を高めることができました。中学校の段階から地域社会に目を向け、社会のために何かできることはないかを考え、実際に行動を起こす取組を今後も継続していきます。

マール

R6年度 3年生考案 商店街のキャラクターに採用された「マール」

  • 「マール」…スペイン語で「海」。人があつ「まる」。
  • 「かもめ」…焼津市の鳥。
  • 「なると渦巻き」…終わらない・永遠。
  • 「船」…困難な物事を越える。
  • 「豆絞り魚河岸」…豆は1粒まくと沢山の実がなる。繁栄・拡大。

このページに関するお問い合わせ

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電話番号:054-221-3168
ファクス番号:054-221-3561
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