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更新日:令和3年11月2日

障害を持つ人達の気持ちに気づいて

社会福祉法人ピロス理事 青野 全宏

「人権」という言葉を聞いた時、皆さんはどのように感じますか?大切なことは理解できるが具体的にどのようなことなのかわからないという人も多いと思います。「障害を持つ人の人権」というと更に自分とは関係の無い特別なことと感じてしまうのは当然のことだと思います。

「人権」は空気や水と同じように自然に存在するものではありません。人が歴史の中で苦痛を伴いながら勝ち取ってきたものです。これからも社会の基本の基本として、また人の心や意識の中で消すことの出来ないものとして築いていかなければなりません。

しかし、人権はまだ私たちの身近なものとなっていません。正直、あらゆる場面でそれを実感します。障害を持つ人は表(家の外)に出たがらない、出したがらない文化がずっと継続されてきました。一部の人を除き、いまだに施設や家庭の中でひっそりと生活しています。「公平と平等」という言葉がありますが、一生施設に入っていることを皆さんの心にある公平と平等という「ものさし」で計ってみてください。もし、何も問題がないと思うなら貴方の「ものさし」をもう一度点検してください。

障害を持つ人は、皆さんと同じように学校へ行き、友達と買物や映画に行ったり、自分なりの冒険をしたり、自分のやりたい仕事を選んだり、普通に皆さんが当たり前のことと思っている大人になるための経験をすることから遠ざけられてしまいます。自分は他の人達と同じようなことは出来ないと思い込まされてしまうのが今の社会です。障害者なのだからしょうがないとあきらめて生きていくことはとても辛いことです。

私達は、誰もが幸せに暮らせる社会になることを望んでいます。そのためには皆さんに正しいものさしを自分の中に持っていただきたいと思います。ちょっとおかしいと気づいたら、その問題を改善するための努力をほんの少ししてください。最初から全て100%の変化は出来ませんが、1%でも変わっていくことが100%に近づく道です。

私たち障害を持つ人達の心の叫びに気づいたら、そのまま見過ごさないでください。お願いします。