所信

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ページID1052302  更新日 2023年3月1日

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令和5年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【1.所信】

 提出いたしました議案等の説明に先立ちまして、一言申し上げます。

今月6日にトルコ南部で大きな地震が発生し、家屋をはじめ多くの建物が損壊し、多数の死傷者が発生するなど、トルコ及びシリアに甚大な被害が生じております。犠牲になられました方々に哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に対して衷心よりお見舞いを申し上げます。

令和5年度の当初予算案、並びにその他の議案を提出するに当たり、その概要を御説明申し上げ、併せて、当面する県政の課題について所信の一端を申し述べます。

現在、我が国は、社会経済の大きな転換期を迎え、様々な課題に直面しております。

第1に、昨年9月に本県を襲った台風15号をはじめとする、気候変動に伴う自然災害の激甚化、第2に、ロシアのウクライナ侵略に端を発した国際情勢の激変が引き起こす、エネルギー、食料品や資材などの価格高騰の長期化、第3に、世界中の人々の暮らしや働き方、人流や物流などに大きな変化をもたらした、新型コロナウイルス感染症への対応などであります。

未来ある子どもたち将来世代に、この静岡県をしっかりと引き継いでいけるよう、我々は、これら3つをはじめとする課題を何としても克服し、新しい時代を切り拓く力に変えていかなければなりません。

自然災害への対応につきましては、これまでの地震・津波対策や、昨年秋の台風15号への対応などで明らかになった課題を検証し、施策を見直します。国や市町、関係機関等と緊密に連携し、災害対応力の更なる強化を図ってまいります。

物価高騰への対応につきましては、急激な社会情勢の変化を踏まえて、臨時的、緊急的に行ってきた幅広い支援策から転換し、国が行う国民生活を広く支える政策と合わせて、県は中長期的な視点に立ち、社会経済環境の変化に対応できる強靱な社会の構築に向け、施策を展開してまいります。

3年にも及ぶ新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、まず、現下の感染状況を乗り越えるべく、感染防止対策や医療提供体制の確保に万全を期してまいります。また、5月に予定される感染症法上の位置付けの変更を踏まえ、随時、対策を見直すとともに、新たな感染症等への備えも進めてまいります。

これまでの県民の皆様の御協力と、医療をはじめ関係者の皆様のたゆまぬ努力、ワクチン接種などの普及も相まって、本格的なウィズコロナの日常が近づいてまいりました。

こうした中、本年は、富士山の世界文化遺産登録10周年を迎え、全国の自治体の中から「東アジア文化都市」に選定された本県が、日本の「文化の顔」、いわば「文化首都」として、世界の檜舞台に立つ幕開けの年であります。

「文化が花開く ふじのくに芸術回廊」をコンセプトに、県民の皆様と心を一つにし、富士山をはじめとする本県、そして日本の多彩な魅力を国内外に発信し、観光交流客数の増加や消費の拡大など、経済効果を県内に波及させてまいります。

世界クラスの多彩な資源や人材を有する本県は、SDGsのモデル県として、誰もが幸福に生きられる素晴らしい日本の理想郷「ふじのくに」を創り上げる気概を持ち、新たな「文化首都」としての幕開けの年に、様々な施策を展開してまいる所存であります。