(5)魅力の発信と交流の拡大(イ)世界の人々との交流の拡大

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ページID1052396  更新日 2023年3月1日

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令和5年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを着実に推進する取組】(5)魅力の発信と交流の拡大

次に、感動体験ツーリズムの確立についてであります。

県内の観光地は、コロナ禍の厳しい状況を脱しつつあり、徐々に本来の賑わいを取り戻してまいりました。本県観光産業を再び発展の軌道に乗せていくため、需要喚起策を機動的に展開するとともに、食やスポーツ、歴史文化など、本県ならではの本物の感動や体験を活かして、国内外からの誘客を強力に進めてまいります。

ガストロノミーツーリズムにつきましては、今年度策定する推進方針に基づき、官民一体となった取組を加速してまいります。今年の大河ドラマの主人公、徳川家康をテーマとした食材の産地やゆかりの地を訪問するファムトリップ、絶景スポットや文化施設で、地元食材を使った特別な料理を味わうダイニングアウトの開催など、食と食文化を深掘りし、多彩な食材と地域の特色ある観光資源を融合することにより、来訪者に感動体験を提供してまいります。

外国人観光客の誘致につきましては、世界経済フォーラムによる昨年の観光地としての魅力ランキングで1位となった日本は、いまや世界から選ばれる観光地であります。本県に来訪する外国人観光客の回復に向け、インバウンド施策の司令塔である静岡ツーリズムビューローや、地域のDMOなどと連携し、海外観光客の誘致を強力に進めてまいります。

海外の富裕層などをターゲットに、絶景を見ながら楽しむアクティビティ体験や、伝統文化に触れながら地域ならではの食材を味わう旅など、旅行者ニーズに合った旅の情報を、SNSやウェブサイトを通じて確実に届けてまいります。また、海外の商談会やファムトリップを通じた旅行商品の造成のほか、海外旅行会社に本県への送客を直接働きかけるなど、本格化するインバウンド需要の取り込みを戦略的に進めてまいります。

次に、地域外交の推進についてであります。

世界情勢が大きく変動する中、これまで築いたネットワーク等を有効に活用し、成長著しい東南アジアを中心に、地域や県内企業がメリットを感じられる施策を展開してまいります。

インドにつきましては、人口が世界一になるとも言われる中、ITなど顕著に発展している分野の人材と本県企業を結びつけてまいります。インド大使館を通じて、本県の認知度向上と連携強化を図るとともに、インドの専門人材と県内企業とのマッチング機会を創出してまいります。

インドネシアにつきましては、人材育成や経済分野での協力に関する覚書を更新した西ジャワ州と連携し、本県への就職希望者に対する日本語教育などを行い、県内企業への就職が円滑に進むよう取り組んでまいります。

中国につきましては、本年9月に開催される杭州アジア競技大会に県幹部職員を派遣し、空港の利活用や観光誘客等に向けたPRを行います。

また、学術・教育・文化・スポーツ各分野の交流や人材育成を目的として、アジアトップレベルの大学である中国の「清華大学」と連携し、本年秋に「富士山コンファレンス」を開催いたします。

このほか、韓国・忠清南道との友好提携10周年など、様々な機会を捉えて、重点6か国・地域を中心に、交流の深化を図ってまいります。

人や物の動きが本格的に再開される中、友好的互恵・互助に基づく善隣外交を基本とする取組に加え、県内在住の外国の方も含めて、県民の皆様がより多くの恩恵を享受できるよう、地域外交を推進してまいります。

次に、スポーツの聖地づくりについてであります。

世界的なスポーツイベントのレガシーを後世に継承していくため、県内各地への大規模スポーツ大会や合宿の誘致などを通じて、スポーツの聖地づくりを進めてまいります。

スポーツコミッションにつきましては、これまで世界規模の大会の開催により培ったノウハウを、スポーツを通じた地域づくりに活かすため、モデル事業として、大学ラグビーの強豪校による定期戦の誘致や、ジャパン・マウンテンバイク・カップの創設等に取り組んでまいりました。

これらの成果を活かし、地域におけるスポーツ大会や合宿誘致等を促進するため、本年4月に、全県を対象とした「スポーツコミッションShizuoka」を立ち上げ、地域スポーツコミッションへの支援体制を構築し、スポーツによる地域と経済の活性化に取り組んでまいります。

パラスポーツにつきましては、今月2日に静岡県パラスポーツ推進協議会が取りまとめた最終報告書に基づく取組を進めるため、県と関係団体、民間企業、スポーツ、医療・福祉・教育などの関係者からなる官民連携コンソーシアムが設立されます。民間活力を取り入れながら、パラスポーツの認知度向上と裾野拡大等に取り組み、スポーツを通じた共生社会の実現を目指してまいります。

次に、遠州灘海浜公園篠原地区の公園基本計画の策定についてであります。

公園基本計画の策定に向けましては、これまでの県議会建設委員会での議論の結果や、地元関係者、野球関係者の皆様からいただいた御意見等を踏まえ、施設の配置、野球場の規模や構造などを組み合わせた複数のプランの評価案を、本議会中にお示しし、基本計画のベースとなる案への絞り込みを進めてまいります。

引き続き、県議会や県民の皆様の御意見を伺いながら、県西部のスポーツの拠点としてふさわしく、環境にも配慮した公園の実現に向け、着実に取り組んでまいります。