(3)未来を担う有徳の人づくり(ア)子どもが健やかに学び育つ社会の形成

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ページID1052387  更新日 2023年3月1日

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令和5年2月県議会定例会知事提案説明要旨

【3.人づくり・富づくりを具体化する取組】(3)未来を担う有徳の人づくり

第3の柱は、「未来を担う有徳の人づくり」であります。

本県の未来を担う子どもたちは、社会に希望と活力をもたらす一番の宝であります。全ての子どもが大切にされ、安心して健やかに成長できる社会の実現に、全力で取り組んでまいります。

はじめに、子どもの安全対策についてであります。

昨年9月の牧之原市内の認定こども園で発生した痛ましい事件や、11月に裾野市内の認可保育所で明らかになった不適切な保育に関する事件などは、遺憾極まりないものであります。こうした事態は、二度と繰り返してはなりません。このため、事件発覚後、速やかに特別指導監査を実施し、安全な保育体制確保のための改善勧告を行い、再発防止に向けた改善指導等を実施いたしました。

また、9月には、送迎用バスを運行する全ての保育施設等への立入指導を行い、本県独自の安全管理指針を策定いたしました。12月には、県内の保育所等に対する不適切保育の未然防止に向けた研修会を開催したところであります。

さらに、来月には、保護者等からの相談や通報を、一元的に受け付ける専用の相談窓口を設けます。速やかに関係機関につなげる仕組みを整え、迅速かつ的確な立入調査や指導を実施してまいります。

加えて、大規模保育所への保育士の追加配置や、登園時間帯等における保育支援者の配置を進めるなど、様々な対策を講じて、安心して子どもが預けられる保育体制を確保してまいります。

次に、少子化対策の推進についてであります。

昨年の全国の出生数は、80万人を下回る見込みであります。少子化が急速に進行する中、県民の皆様が、子どもを安心して生み育てられる環境づくりが急務であります。

このため、ふじのくに出会いサポートセンターによる結婚支援や、不育症治療費への助成を行うほか、仕事と子育ての両立を奨励する国の認定制度「くるみん」について、新たに、県内企業に対してプッシュ型で専門家を派遣し、取得を働きかけるなど、対策の強化を図ってまいります。

また、ふじのくに少子化突破戦略「新・羅針盤」の分析に基づき、結婚支援や若者・子育て世代の移住促進を重点項目として、令和7年度までの3年間、毎年1億円を投入し、市町の取組への支援を強化いたします。

さらに、12月補正予算で計上した妊産婦に対する応援金等につきましても、引き続き、市町と連携して支援するなど、国が検討を進めている「従来とは次元の異なる少子化対策」も踏まえつつ、様々な取組を強力に進めてまいります。

また、子どもの健やかな成長を促すためには、安全でバランスのとれた食事をとり、生涯にわたって望ましい食生活を送ることが大変重要であります。本県の誇る豊かな食材や食文化を、学校給食に一層積極的に活用する方法について検討を始めるとともに、素材本来の味を活かした食生活を促す健康教育を充実するなど、食材の王国、静岡県ならではの子どもの食育を推進してまいります。