あなたの「富士山物語」(私の富士山/坂田ゆき)

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ページID1019305  更新日 2023年1月13日

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私の富士山/坂田ゆき

日本一の山「富士山」、現在、世界遺産登録に向けた取り組みが行われています。

私には、富士山に少なからず思い入れがあります。それは名前を頂いたからです。

昭和十一年一月四日早朝、私は誕生しました。炊事場の窓一杯に映った富士山は白雪で、それはそれは輝いていたそうです。

その時すでに姉と兄が十人、十一番目の女の子に名前が浮かばなかった様で、朝日に輝いていた雪を見てそのまま名前として役場に届けたそうです。助役さんの助言で漢字から平仮名になったと聞きました。兄の一人は、雪の様に純粋無垢に育ってほしいとの親の願いだったと云ってくれました。

母の逝った年になり、白雪に恥じない生き方が出来たか振り返る日々ですが、厳しさの中に深い愛情をかけてくれた両親、代えがたい宝物十人の兄姉、そしていつも見守ってくれる富士の山に感謝でしかありません。

しかし、地元に住んでいて気掛かりな事は、姿の美しさとは裏腹に、大沢崩れ等自然の厳しさもある事です。

「富士山の日」も制定され、意識を持って自然環境を守る一人でありたいです。富士山を愛する心は地球を愛する心につながります。

富士山麓に生まれ育ち生活出来る事は、名前の由来と共にどんなに幸せで励まされた事でしょう。C型慢性肝炎で二年前にはインターフェロンの治療を、今年は開腹手術と辛い日々が続きましたが、日々富士山を仰ぎながらガンに負けない心、明るく前向きに生きる心を頂いています。今年の初雪が待ち遠しい私です。我が富士山よ、ありがとう。

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局富士山世界遺産課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
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