令和3年度「働き方改革・ダイバーシティ経営セミナー」
9月28日(火曜) 「女性が活躍しやすい環境整備」
第1部:基調講演
「ダイバーシティ経営で企業が伸びる 女性活躍が生み出す企業価値」
講師 佐々木 かをり氏
株式会社イー・ウーマン 代表取締役社長
ダイバーシティ経営の第一人者。ESG投資※やCGコード※
改定にも役立つダイバーシティと企業価値の関係を数値化する「ダイバーシティインデックス」を発案し、組織改革などコンサルティングを行う。2021年に26回目が開催された日本最大級のダイバーシティ会議「国際女性ビジネス会議」の創設者、また総合プロデューサーでもある。ほか、複数の上場企業の社外取締役、内閣府等の政府審議員も務める。
- ※ESG投資
従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資 - ※CGコード
上場企業が行う企業統治(コーポレートガバナンス)においてガイドラインとして参照すべき原則・指針
基調講演では、ダイバーシティ経営の第一人者である佐々木かをり氏に講演していただいた。
海外・国内のダイバーシティ事情に精通されている同氏より、なぜダイバーシティ経営が必要なのか、ただ女性を活躍させるだけではない、”真のダイバーシティ経営”を進めるとはどういうことなのか、多様な視点を活かす経営がどのように業績を伸ばし、多くのステークホルダーからの信頼を得るのか、そして大切なキーワードなどをお話しいただいた。
講演に続く質疑応答の時間では、参加者から「ダイバーシティ経営について、社員自身が当事者として考えてもらうにはどうしたらよいか」、「社会に出ると男性優位の世界になるのはなぜか」、「意思決定会議をダイバーシティの場とする良い方法は」等々、多くの質問が寄せられ、その場で佐々木氏が一つ一つ事例を交えながら丁寧に回答。活発な質疑応答が行われた。
参加者からは、「ダイバーシティの定義や重要性を認識できた」「日本の状況や最近の動向など勉強になった」「質疑応答での回答で目からウロコの内容があり、良いアイディアをいただけた」等、大変好評であった。
第2部:静岡県内企業の取組事例紹介
[パネリスト企業]
株式会社中村組、株式会社ツチヤコーポレーション、株式会社影山鉄工所
11月12日(金曜) 「組織力強化による働き方改革」
第1部:基調講演
「人が輝く組織を実現するには」
講師 大久保 寛司氏
人と経済研究所 所長
組織・風土改革の先導者として、数々の企業経営者の意識改革を促してきた経営者のメンター。1973年に日本IBM入社。業務改革推進本部を経てカスタマーサービス担当となる。顧客重視の経営革新、企業の体質改善と仕組みづくり、社員の意識改革などに尽力し、会社の風土改革、体質改善に奔走してきた。
2000年の退職後は「人と経営研究所」を設立、所長として“人と経営のあるべき姿”を探求している。相手の立場を大切にする分かりやすい説明には定評があり、特に気付きを引き出す合宿研修は「参加者の意識が大きく変わる」と絶賛されている。
基調講演では、大久保寛司氏に講演していただいた。
「企業・組織が元気になるお手伝い」をしている同氏は、多くの企業を訪問し、経営者の相談に応じた経験から、「人が輝く組織」には、社員がみな自然に明るく元気なあいさつをする共通点があるという。あいさつひとつで、その社員のモチベーションだけでなく職場の雰囲気が分かり、社員が生き生きしている組織は、ひとりひとりが主体的に動き、成長意欲も高い。「雰囲気=仕事力」であり、雰囲気を良くすると業績向上につながることや、そのためにリーダーが心がけることを説明していただいた。
また、大久保氏は「正しい指摘が正しいとは限らない」と続ける。相手がその指摘を正しいと受け止めて行動に移さなくては意味がなく、人が輝く組織を作るためには、ただ指摘をするのではなく社員の幸せを軸に働きかけることが大事だという。
このように、企業経営において、社員の幸せが企業の幸せにつながることを、事例を織り交ぜながらお話しいただいた。
「さまざまな企業を実際にご覧になった大久保様のお話は説得力がありました。」「ダイバーシティ経営の進め方の参考になりました。」「大久保先生と企業との掛け合いが良かったので、第二弾研修を開催して欲しい。」など、参加者からも大変好評だった。
第2部:静岡県内企業の取組事例紹介
[パネリスト企業]
フジ物産株式会社、沢根スプリング株式会社、株式会社長坂養蜂場
12月3日(金曜)「病気治療、介護等と仕事の両立」
第1部:基調講演
「企業が備えておくべき仕事と治療の両立支援とは」
講師 桜井 なおみ氏
キャンサー・ソリューションズ株式会社 代表取締役社長
東京生まれ、大学で都市計画を学んだ後、卒業後はコンサルティング会社にて都市整備や環境学習、各種博覧会の企画等に従事。2004年、30代で乳がん罹患後は、働き盛りで罹患した自らのがん経験や社会経験を活かし、患者・家族の支援活動を開始、現在に至る。元厚生労働省がん対策推進協議会委員、東京都立大学非常勤講師、和歌山県立医大非常勤講師等も務める。「あのひとががんになったら」など著書も多数。
第21回人間力大賞会頭特別賞受賞。
基調講演では、30代という働き盛りでがんに罹患した自らの経験から、「がんになっても皆が幸せに働くことができる社会づくり」を目指して活動する桜井なおみ氏に講演していただいた。
がんを例にとりあげて、多くの統計データを用いながら検診による早期発見の重要性を示し、もし病気と診断された場合には落ち着いて正確な情報を得ることが大事であり、そのための正しい情報の入手方法や相談先について紹介があった。また、治療と仕事の両立に関して不安に感じることや、両立が困難となる要因について、当事者と経営者の双方の視点からの分析と、両立に向けて上司や同僚、本人がそれぞれの立場でできることについてお話があった。
「がん患者の3人に1人は働く世代」という状況の中、社員が病気に罹患した時、企業側は本人の不安に共感して寄り添い、従業員の個別ニーズに柔軟に対応できる職場風土づくりが必要であると桜井氏はいう。
参加者からは「罹患者の心情がよく理解できた。」「企業として育児や介護、治療と向き合いながら仕事をされる方に寄り添うことの大切さを改めて実感しました。」「具体的ながんに関する数値やご自身のご経験等に触れ、自社で今後取り組む内容が明確になりました。」など、大変好評だった。
第2部:静岡県内企業の取組事例紹介
[パネリスト企業]
徳三運輸倉庫株式会社、ジーニアルライト株式会社、株式会社ソフトウェアプロダクツ
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