令和5年度「多様な働き方導入セミナー」
開催概要
働く意欲のある誰もがいきいきと働くことができるよう、企業側での働き方の見直しや柔軟な職場環境づくりを進めるためのオンラインセミナーを開催しました。
「副業」「アンコンシャスバイアス・女性活躍・男性育休」「不妊治療を含む家庭の事情と仕事の両立」を各回のテーマに据えて、多様な働き方の重要性と実現のヒントを掴んでいただきました。
10月27日(金曜) テーマ:副業
第1部:基調講演
第1部 基調講演 「ライオン流、多様な働き方の導入~副業の推進~」
講師:ライオン株式会社 人材開発センター キャリア開発グループ
マネジャー 青木 陽奈氏
基調講演では青木陽奈氏にご登壇いただき、2019年から進めている「ライオン流、働きがい改革」を中心に自社の副業事例をご紹介いただいた。
導入経緯から規定のポイント、周知に向けた施策や企業側からのサポート、また体験者のケースをご紹介いただき、副業を行ったことで個人の成長などプラス効果に繋がっており、今後も副業者を増やしていきたいという展望をお話しいただいた。
第2部:先進企業の事例紹介
★フジ物産株式会社 取締役 総務部長 大石 賢一氏
・従業員の視野拡大とチャレンジ推奨のための副業導入
・本業に支障をきたさない、また無関係であることなどの条件や運用
・副業実践者の実例紹介や採用面での優位性について
★株式会社静岡銀行 人材開発グループ 長田 千鶴氏
・自社を取り巻く状況と課題、自社における副業・兼業導入の位置づけ
・「マイキャリア・デザイン制度」の紹介と副業・兼業の運用
・能力開発や異業種交流会等の勉強会参加を金銭面で支援する制度
★株式会社メルカリ PR 鈴木 万里奈氏
・創業当時より副業を推奨する自社のカルチャーと働き方について
・承認も申請も不要、ガイドラインに従えば自由に行える副業の運用法
・副業実践者でもあるご自身の働き方と、知識・興味範囲の拡張やスキルの再現性向上などのメリットについて
参加者からは
・副業が社員離れ(転職)ではなく、個人のスキルアップ効果に繋がっていることが参考になりました。
・テレワーク、副業等、首都圏大企業の話であると思っていると人が集まらない時代になった、との危機感を共有すべきと感じています。
・副業がここまで浸透しているとは想像していなかった。個人、また所属する企業のキャリア育成の「旬な」考え方が分かりました。
など多くの感想が寄せらた。
11月20日(月曜) テーマ:アンコンシャスバイアス・女性活躍・男性育休
第1部:基調講演
■登壇者および主な内容
第1部 基調講演 「アンコンシャス・バイアスにとらわれない環境づくり~多様な人材の活躍~」
講師:株式会社チェンジウェーブ 上席執行役員 鈴木 富貴氏
基調講演では、アンコンシャス・バイアスを調査研究している株式会社チェンジウェーブ 鈴木富貴氏にご登壇いただいた。
前段として、いま企業にDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)※が求められている点をご解説いただいた後、アンコンシャス・バイアスが顕在化しやすいパターンや対処事例をご紹介いただき、多様性の推進は人材確保に効果があることを数値で示していただいた。
※DE&Iとは
企業理念や教育理念などに、多様性・公平性・包括性を取り入れて公平な機会のもと、多様な人材が互いに尊重しあい、力を発揮できる環境を実現するという概念
第2部:先進企業の事例紹介
★株式会社橋本組 代表取締役社長 橋本 真典氏
・ライフステージに合わせて働き方を変えている従業員の事例紹介と効果
・従業員の要望に合わせ、部署異動やキャリアアップ等仕事を通じた自己実現を図る事例紹介
・従業員の成長を支える、会社の休暇制度や全社員面談等のサポート体制
★株式会社共立アイコム 人事部長 鈴木 聖子氏
・多様な職種、雇用形態の従業員がおり人材育成に力を入れている点
・育休、DX、働き方改革等、キャリアを中断せず働き続けるための各種取組の紹介
・多種の教育制度で働きがいのある会社づくりを推進
★株式会社サカタ製作所 代表取締役社長 坂田 匠氏
・「働き方改革」で全国的知名度を誇るサカタ製作所の、取組みを進める理由と企業を取り巻く環境
・残業ゼロ、業務の属人化解消、テレワーク導入等、働き方改革関連の各取組みの紹介
・2018年より男性育休100%継続の仕組みとその効果、また従業員の声
参加者からは
・ダイバーシティを推進すべき理由となる効果と、アンコンシャス・バイアスを各自が自認しながらどう捉えてより良い職場づくりへの取組みをするか、大枠が理解出来ました。
・経営層の方の意識が変わると、現場の働き方が変えられることがよく分かりました。
・アンコンシャス・バイアスは誰にでもあるものということを理解した上で、自身と向き合っていくことが大切だと感じました。またダイバーシティの実現は一筋縄ではいかないため、継続的に活動を実施していきたいと改めて感じました。
など多くの感想が寄せられた。
1月19日(金曜) テーマ:不妊治療を含む家庭の事情と仕事の両立
第1部:基調講演
■登壇者および主な内容
第1部 基調講演 「日本の不妊事情:仕事と不妊治療の両立可能な環境づくり~家庭の事情と仕事の両立~」
講師 一般社団法人ライフキャリア妊活サポート・モリーブ 代表 永森 咲希氏
基調講演では、不妊治療の当事者サポートや教育・医療機関、法人向けの活動を行うライフキャリア妊活サポート・モリーブ 永森咲希氏にご登壇いただいた。
永森氏から今の日本の妊活・不妊事情をご解説いただいたほか、治療の実態やご自身のご経験、また当事者が置かれる心理状況まで詳細にお話しいただき、職場においては、聴き寄り添う姿勢で当事者に接するなど、職場が安心安全な場所であることが求められるとご提言いただいた。
第2部:先進企業の事例紹介
★三島信用金庫 人財開発部 人づくり課 課長 井澤 ゆかり氏
・静岡県内初の「プラチナくるみんプラス」取得までの道筋と掲げている目標・指針
・不妊治療に利用可能な休暇制度や短時間勤務制度の整備と利用しやすい環境づくり
・多様な働き方や休業中のサポート、サロン開催、テレワーク等の両立支援策の紹介
★ヤマハ発動機株式会社 人事戦略部 コンプライアンス推進グループ グループリーダー 江口 伸也氏
・休暇制度などの安心を提供するサポートに加え、働き続ける、挑戦し続けることをサポートする制度
・不妊治療を含む個人の事情を取得事由とする特別休暇や短時間勤務制度について
・ハイブリッドワーク制度や中抜け導入など「新勤務制度」の紹介
★株式会社NISHI SATO 代表取締役 横川 みどり氏
・企業主導型保育所の設立で子育てと仕事の両立を実現
・誰もが取得理由を問わずに利用できる「ファミリー休暇」の制定
・休暇制度の確実な利用のため、急な欠員にも対応できる業務体制への改善
参加者からは
・不妊治療に関する本人やその周りの社員のリアルな声、制度も大切だが、社内文化<部署の雰囲気<直属の上司の影響が大きいというのは、不妊治療のことだけではなくどの事柄においても共通であると確認できました。
・どこの企業でも同じような課題があり、柔軟に対応していかないと事業継続が厳しいことが良く理解できました。
・会社の規模が大きいとか、従業員数が多いとかそういうことではなくて、地道に当事者の立場になって、制度を考え実行していくことで浸透していくのだと感じました。
など多くの感想が寄せられた。
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