先輩職員の声 赤堀 摩弥

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ページID1032778  更新日 2023年1月26日

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写真:赤堀 摩弥1

赤堀 摩弥

所属 熱海健康福祉センター 医療健康課
職種 栄養士(管理栄養士)
入庁年 平成7年


※掲載している職員の所属や業務内容は、平成30年11月現在の情報です。

これまでの職務経歴と、そこでどのようなエピソードがあったか具体的に教えてください。

平成7年
下田保健所松崎支所
平成6年に保健所法が地域保健法に改正され、それまで保健所が行っていた乳幼児健診などの母子保健事業が市町村に移譲されていく時期でした。乳幼児健診での離乳食講座、栄養相談等を、支所が管轄する3町村の方たちと一緒に行うことができたのは、今振り返っても貴重な経験だったと思います。また、栄養士として大先輩である在宅栄養士さんたちが、それぞれの町村に深く関わって活動されていて、様々なことを教えていただくことができました。
平成10年
東部健康福祉センター健康増進課
平成10年から、保健所と民生事務所が合体して、健康福祉センターとなったこともあり、100人を超える大きな事務所に初めは戸惑いました。健康増進課の栄養士は2人配置で、給食施設指導等栄養業務の進め方など、先輩の仕事を間近で見ることができました。
平成12年
東京事務所(厚生労働省へ派遣)
1年間、厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室に派遣されました。国の栄養業務を担う係ではなく、平成12年からスタートした、国民健康づくり運動「健康日本21」を担当する係に配属され、栄養業務以外の健康づくりの状況を知ることができました。また、下っ端ながら、国の施策が立ち上がって展開していく様子を、肌で感じることができました。そのほか、都道府県や市町村など現場の意見を求められることが多くあり、今思うと当たり前のことではありますが、国全体の施策の場においても、現場での取組が重要であること、その取組内容を発信するのも大切であることが分かりました。
平成13年
静岡県総合健康センターへ派遣
総合健康センター健康科学課は、健康づくりに関する調査・研究を主に行う部署です。それまでの経験とは全く異なる部署でしたが、同僚や大学の先生方に助けていただきながら、県民の健康状態、食品・栄養摂取状況、生活習慣等を把握するための県民健康基礎調査の企画、集計などを行いました。データを分析した結果を学会で発表する機会も多くありました。現在でも県民健康基礎調査で用いている静岡県版食品摂取頻度調査票の初期のバージョンの開発にも携わるなど、栄養疫学に触れ、その面白さに気づくことのできた貴重な4年間でした。
平成17年
熱海健康福祉センター医療健康課
食育指導者の育成、給食施設指導、栄養成分表示店の推進、管内の市町や在宅の栄養士を対象とした研修会の開催など栄養がメインとなる業務だけでなく、健康づくり全般に関する業務を担当しました。在籍中に子どもを2人出産しました。短時間勤務や部分休業を取得でき、恵まれた環境でしたが、仕事での不完全燃焼感も多く、子育てと両立できる自分なりの働き方を模索した時期でもあります。
平成23年
健康増進課総合健康班
以前は、総合健康センターに職員が派遣されていたものが、平成22年からは、県庁健康増進課に所属する職員が、総合健康班として総合健康センターに駐在する形になりました。体制は変わりましたが、私自身の業務内容は、以前、総合健康センターに派遣されていた時とそれほど変わりませんでした。ただ、県庁の所属となることで、県の施策と直結するスピーディな仕事が求められるようになりました。本県は健康寿命トップクラスの健康県ですが、脳血管疾患による死亡が多いことが課題となっています。そこで、その対策の一つとして、食塩摂取の状況を把握するための「ふじのくにお塩のとりかたチェック票」の開発に携わりました。このチェック票は、配布初年度に68,000部以上配布するなど、全市町や医療機関、健康保険組合など活用が広がっています。私は、通算して11年という在職期間の半分近くを総合健康センター、健康増進課総合健康班に在籍しています。亀のような歩みではありますが、長く同じ分野にコツコツと取り組むことにより、「地域栄養診断のための食物摂取頻度調査票(短縮版)の開発とその妥当性及び再現性の検討」、「静岡県における減塩推進活動-「お塩のとりかたチェック票」の開発と活用」の二つの論文を栄養学雑誌に投稿することができました。また、職場は三島で県庁から離れてはいますが、様々な委託契約事務、局長の記者発表の場への同席など、それまで経験したことがない県庁業務のエッセンスを経験することができて面白かったです。

ある一日のスケジュール

8時30分
勤務開始、メール・スケジュール確認
その日に取り組む仕事リストをチェックし、効率的な進め方を考えながら概ねの時間配分をします。
8時45分
スケジュールに沿って業務
市への通知文等発送、関連資料の読み込み、起案文書作成、報告書作成等を行います。
12時00分
昼休み
13時00分
給食協会栄養士研修会へ参加(往復の移動時間含む)
給食協会熱海・伊東支部の栄養士研修会では、管内の給食施設の現状・要望などを把握するとともに、助言等を行いました。研修終了後にも協会の役員さんや参加施設の栄養士さんと情報交換を行うのも貴重な時間です。
17時15分
勤務終了
最後に、明日やるべきことリストを作成してから帰ります。

現在、どんな部署で、どんな仕事をしていますか?

医療健康課は、健康づくり、難病、結核やエイズなどの感染症対策、肝炎対策、医療など幅広い業務を担っています。その中で、給食施設指導、食の環境整備事業の推進、食育指導者研修会の開催、市の食育推進への支援、しずおか“まるごと”健康経営プロジェクト推進事業、市の健康増進事業への支援、禁煙支援・受動喫煙防止対策、熱中症対策、歯科保健対策等、健康づくりに関する幅広い業務を担当しています。

仕事をする上で日頃心掛けているのは、どんなことですか?

写真:赤堀 摩弥2

自分の立場でやるべきこと、できることは何か、を考えるようにしています。健康づくりでは、県職員が直接県民の方へ働きかける機会は少ないので、どうすれば少しでも直接働きかけている方たちの助けになるのか、なかなか実践は難しいですが、広い視野を持って考えることが大切だと思っています。

これまで仕事をしてきた中で、最もうれしかったこと、印象に残っていることはどんなことですか?

県民健康基礎調査は、調査に協力いただく県民の方にとっても、調査を行う栄養士などにとっても、労力の大きい大変な調査です。しかし、この調査を行わなければ、県全体の食品・栄養摂取状況、生活習慣などを把握することはできません。なので、せっかく行った調査の結果をより活用しようと、長い間試行錯誤し、食の地域差マップを作成することができました。このマップは、大学の先生など外部の方も独自に活用していただくなど、良い意味で一人歩きしており、栄養士みんなががんばってきた取組の成果だと、とてもうれしく思っています。また、本県の県民健康基礎調査を中心とした公衆栄養活動の取組が評価され、今年度、日本栄養改善学会の学会賞を頂くことができました。今まで、周りの人にも環境にも、とても恵まれていたことを改めて実感し、感謝の気持ちでいっぱいです。

県職員の仕事の「やりがい」「魅力」は何ですか?

写真:赤堀 摩弥3

市町村と異なり、県の管理栄養士は、献立を立てることも、栄養相談を受けることもほとんどありませんが、圏域単位、県単位での施策を、栄養だけにとどまらず、もう少し幅広い視野で展開できるのが特徴です。今後は、未曾有の超高齢社会を迎えるに当たって、今までとは異なるアプローチが必須になってくると考えられます。公務員というと、四角四面なイメージがあるかもしれませんが、自由な発想力、人を巻き込む企画力、対人スキルなどが、十二分に生かせる面白い仕事だと思います。

これから入庁される方へ期待することはどんなことですか?

健康に対する考え方は、そのまま人生観につながります。今後、多くの方と接していくには、専門の栄養の知識以外のいろいろなことを知ったり、経験したりしておくといいのではないでしょうか。今まで違う仕事をしていた、大学院で学んだ等も、仕事をしていく上で大きな力になると思います。

これから目指す県職員像、今後やりたい仕事等をお聞かせください。

退職するまでに、事例検討会や研究発表会で座長ができるような人になりたいです。相手の良いところを拾い上げ、更に力づけることができたら素敵だなと思っています。

終業後や休日の過ごし方について教えてください。

写真:業務の様子

予定が詰まっているとストレスを感じるので、なるべくゆったりと。

このページに関するお問い合わせ

人事委員会事務局職員課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2275
ファクス番号:054-254-3982
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