しずおか文化財ナビ 木造阿弥陀如来立像(静岡市 新光明寺)

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ページID1021058  更新日 2023年11月4日

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よみ
もくぞうあみだにょらいりゅうぞう
指定区分、指定種別
国指定/有形文化財 ・ 彫刻
指定日
1985年6月6日
員数
1躯
所在地
静岡県静岡市葵区伝馬町11-3
一般公開有無
駐車場の有無
公開情報
随時 午前9時-午後5時 要事前連絡

所有者情報

新光明寺

指定内容

新光明寺の本尊である。鎌倉時代には浄土信仰の拡がりとともに来迎の印を表し左足を踏み出して立つ阿弥陀如来の三尺像が数多く造立されたが、本像は快慶風の阿弥陀如来像の大小二群に分かれる例の大きいほうに属し、両手の第一・三指を捻ずる形は快慶作品の中に京都・遣迎院の阿弥陀如来像(重文)一例が知られている。頭躰の主要部は、檜の一材を前後に割矧ぎ、背面の襟以下に一材を矧ぎ足し、内刳りのうえ玉眼を嵌入し、頭部のほか裳裾の部分を割離す構造である。像内胸部には木造五輪塔が納められ、快慶様式の作例にしばしば見られるように、厚く刳り残した頭部前半材の玉眼を入れるため彫り込んだ部分を、水平に当てた角材で塞いでいることが、X線透視撮影によって確認されている。
目鼻立ちが大きく頬の高く盛り上がった若々しい面貌、幅広く厚みのある肩をゆったりと反らせた姿態、紐で吊る袈裟の一端を左前膊の外側に長く垂れる着衣の形式と襞の深い彫りくちなど、像容は快慶の初期の傑作に数えられる奈良・西方寺の阿弥陀如来像(重文)にきわめて近いが、肉付けや褶襞は整理され、さらに豊かな量感と明快な線を生かした独自の力強い表現を創り出している。いわゆる安阿弥様の作例の中でも、早い時期における出色の優品として高く評価されよう。当初の光背と台座が失われ、右手の第二?五指、両足先、表面の漆箔なども後補のものに替わっている。

地図情報

地図

このページに関するお問い合わせ

スポーツ・文化観光部文化局文化財課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3183
ファクス番号:054-250-2784
bunkazai@pref.shizuoka.lg.jp