ポケモンGOとデータ分析vol.4 分析(情報発信)

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ページID1042051  更新日 2023年1月13日

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前回まで:2年間の集大成ARフォトコンテストの実施と2,189作品の投稿、目標達成?

吉永主任はじっと考えていた。ツイッターとインスタのアカウントを用意した時から考えていたことだ。

投稿数は目標達成。経済波及効果も県の試算にあてはめて計算すれば理論値は出た。

1,210万円の経済波及効果だ。でもそれだけじゃない。

吉永主任は、10月1日の開催に向けた3つのSNSの投稿から、イベントの情報がどのようにユーザーに届いていたかの分析を行ったのだ。

  • 投稿1.は開催日の1ヶ月前にイベントのチラシを添付して周知したもの
  • 投稿2.は投稿1.と同日に著名人のコメントが入ったイベントのチラシを添付し、インフルエンサーによるリツイート拡散が行われたもの
  • 投稿3.は10月1日に再度イベント告知し、ポケモンGO公式アカウントによるリツイート拡散が行われたもの

3つの投稿のインプレッション数(ユーザーが該当ツイートを見た回数)は、SNS投稿日に最も高い効果が得られた。特に投稿2.3.は初日でインプレッション数は約20万回に達した。

一方、投稿1.は初日で約1万回に留まったことから、インフルエンサーやポケモンGO公式アカウントによる拡散効果は非常に高いことがわかった。行政からの告知はあまり効果がなかった。

また、いずれの投稿もSNS投稿日から約1週間を経過するとインプレッション数は横ばいとなり、周知効果が低くなることがわかった。(表1)

表1 インプレッション数(累計)の推移

グラフ:投稿1、2、3の累計推移の折れ線グラフ

このことから、SNSでの告知については、1週間を経過した後に再度発信を行うなどの追加広報が必要であることが必要となる。実際に10月12日にテレビで本イベントが放送されると投稿3.のインプレッション数が5万回以上の伸びを見せており、マスメディアの告知による効果が現れた結果であった。(表2)

表2 インプレッション数(増加分)の推移

グラフ:投稿1、2、3の増加分推移の棒グラフ

また、ユーザーに対してより深く届いたことを測るには、エンゲージメント数(ユーザーがツイートに反応した回数)に着目する必要がある。

今回の3つの投稿について、インプレッション数とエンゲージメント数を比較してみると、投稿1.2.は両者の数とも同様の推移を示したが、投稿3.はインプレッション数の伸びに比べ、エンゲージメント数は極端に低い値となっていた。(表1.表3)

やはり、ここでも行政からよりも、インフルエンサーや公式アカウント、マスメディアからの告知の方が効果的だったことがわかる。

表3 エンゲージメント数(累計)の推移

グラフ:投稿1、2、3のエンゲージメント数累計推移の折れ線グラフ

SNS上では、日々大量の情報が流れていることから、届けたい情報が、多くのユーザーに届くよう、エンゲージメント数を注視しながら、インフルエンサーにより、必要に応じたタイミングでの投稿や、SNS以外のマスメディアなどからの告知方法を組み合わせて広報戦略を立てることが重要である。

これらの分析については、吉永主任がとりまとめた「伊豆半島ポケモンプロジェクトの取組結果と分析」のフォトコンテストの分析の部分から引用しています。

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