実践NOTE583 「生徒の自律を促す『チーム担任制』」

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ページID1079552  更新日 2026年2月27日

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「生徒の自律を促す『チーム担任制』」

沼津市立第三中学校 教諭 加藤 匡崇

 

 本校では、生徒が困ったときに自らSOSを発信できる環境づくりと教育課題を多角的に捉え、学校全体で解決していく体制の構築が必要であると考え、全学年で『チーム担任制』を取り入れています。

~学級担任が毎週変わる!?~チームで担任~

 固定担任制では、生徒と教員との人間関係や相性が1年間の学校生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
 そこで本校では、3人の教員が2学級の担任を担当し、1週間ごとにローテーションする体制を整えました。毎週金曜日から新たなローテーションが始まり、生徒は、複数の担任と継続的に接点をもつことができます。これにより、生徒にとって相談しやすい教員が増えるとともに、担任が交替することで多様な視点から生徒の様子を把握することが可能となりました。

図:チーム担任制の仕組み
チーム担任制の仕組み

~生徒・教員の声から見えてきたチーム担任制の成果~

 令和6年度導入当初は、担任が変わることへの不安や制度の良さを実感しにくいという生徒の声もありました。そこで令和7年度は、生徒をどのように支えるのかを学年やチームで共有し、役割分担を明確にすると共に、同一歩調で指導できるシステムを構築しました。具体的には、掃除や給食などの生活指導の方法や生徒指導の取り組み方など情報の共有、方向性の確認等を頻繁に行うことで、生徒には肯定的な意見が増加し、保護者からも運用を重ねる中でシステムへの理解が深まり、次年度には肯定的に受け止める声が多く聞かれるようになりました。

図:生徒・保護者ともに肯定的意見が増加
生徒・保護者ともに肯定的意見が増加

写真:校内プロジェクトに関する意見交換(執筆者は真ん中)
校内プロジェクトに関する意見交換
(執筆者は真ん中)

 教員においても、当初は「自分の学級が無くなることへの寂しさ」を感じる声がありましたが、現在では複数の教員が関わることで、より多角的な視点からこどもたちと向き合えるようになったという実感が広がっています。また、1人の教員に集中しがちだった負担が軽減され、生徒支援に余裕をもって向き合えるようになったとの声も聞かれます。こうした変化から、働きやすさを実感する教員が増えており、チーム担任制を肯定的に捉える教員が多くなっています。チーム担任制のメリットは年度を重ねるごとに機能が強化されていくシステムだと考えています。
 「チーム担任制」を取り入れることで、様々な教員が1つの学級に関わりやすくなり、学級担任制の「先生色のクラス」からチーム担任制「生徒色(みんな)のクラス」を目指すという意識が教員や生徒の中に広がっています。こうしたことで生徒は、教員が何かしてくれるのを待つのではなく、自分たちでアクションを取らなければならないという気持ちに変化し始めています。これこそが「生徒の自律」の素地になると考えます。今後も、「学校生活の主役は生徒」という理念の実現に向け、挑戦し続けていきます。

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