働き方改革先進企業(飯田工業薬品株式会社)

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ページID1041220  更新日 2023年1月13日

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ワーク・ライフ・バランス


化学品卸専門商社

飯田工業薬品株式会社

写真:飯田工業薬品株式会社の様子

所在地
静岡県富士市依田橋71-1
業種
化学品卸専門商社

概要

写真:飯田工業薬品株式会社の外観

第2回目は富士市において化学品卸専門商社を営まれ、永い業歴のある飯田工業薬品株式会社様での視察研修を行いました。

〈内容〉

  1. オリエンテーション
  2. 講演 代表取締役 飯田悦郎 氏
  3. 質疑応答
  4. 社内見学

写真:富士山

写真:いきいき職場づくり先進企業視察研修のイーゼル

「仕事のなかに人生がある」多様なライフスタイルを支える風土を

写真:オリエンテーションの様子1

まず研修の導入として、職場づくりアドバイザーである富田哲弥氏によるオリエンテーションからスタートしました。

ワーク・ライフ・バランスの実現と聞くと、制度の導入・整備を真っ先に考えがちかもしれませんが、富田氏は「制度が機能する組織風土が大切です」と言います。そのキーワードに「1.貢献意欲(スタッフに、お客様に、地域に)」「2.共通する目的(経営理念、個人の目標など)」「3.コミュニケーション(双方向のやりとり)」を挙げられました。こうした観点から飯田工業薬品株式会社には、風土づくりに関する気づきが多くあるとして、飯田社長の講演が始まりました。

「仕事のなかに人生がある」。これは飯田社長が就活中の学生たちに向けてよく話すことだそうです。「学校を卒業してから定年を迎えるまでの人生の一番充実する時期に働くということは、仕事にやりがいがなければ人生がつまらないものになってしまいます。やりがいは自ら求めていかなければ発見できませんし、企業は多様なライフスタイルを持った社員を受け入れて支援できるよう、理念、価値観を共有し、良い社風を構築したうえで制度を動かしていく必要があります」。

飯田社長のこのような考えがよく表れているのが人材マネジメントへの取り組みです。環境整備、朝礼、評価制度、サンクスカードのプロジェクトなど、時間が許す限りご紹介いただきました。

写真:オリエンテーションの様子4

写真:オリエンテーションの様子3

写真:オリエンテーションの様子2

仕事への意欲を維持・向上する細やかな人材マネジメント

写真:講演の様子1

写真:講演の様子2

写真:講演の様子5

同社の朝は始業前に毎日の屋外掃除から始まります。社員の方が自主的に参加し、地域の美化に努めています。始業と同時に「環境整備」という”そうじ”を15分間行います。これは1チーム4~5名構成の4チームが毎日、小さな範囲の場所を徹底的に掃除をして、毎月最終火曜日に検証を行って優劣を競っています。環境整備の意味は、「仕事をする為に環境を整え備えると言う事で、これは価値観の共有・コミュニケーションの活性化・毎日続けることで習慣化するという目的をもっています。

チーム朝礼では、経営理念の唱和から始まり、情報の共有・共通認識を図るため、経営計画書に記載されている方針の読みあわせを行っています。また言葉の意味の解釈を同じくできるよう、例えば「愛とは…関心を持つこと」「非凡とは…こつこつ続けること」と、互いに言葉の定義を確かめる場ともなっています。
さらに営業チームは経済新聞の読み合わせも実施。どの場面でも社内での会話は役職ではなく「さん」づけで、「縦の構造を破壊して、何でも言える風土に」という飯田社長の思いがここにも表れています。

評価制度に取り入れている工夫の一つには「評価面談」があります。社員が自ら目標を設定した自己評価シートを作成。毎月、上司と部下が評価を確認し合い、評価値にギャップがある場合には擦り合わせを行うものです。

また「サンクスカード」とは、社員から社員へ感謝の言葉を手書きで記して、掲示ボードの各社員ホルダーに随時入れていくプロジェクトです。「自分の仕事は誰かに助けてもらっている。誰かに完結させてもらっている」という感謝へ気づきをうながすものとして、プロジェクトリーダーのもとで推進。その数はグラフ掲示で見える化が図られていて、お互いを認め合い、みんなを幸せにする取り組みが続けられています。

写真:講演の様子4

写真:講演の様子3

積極的な職務能力支援でレベルアップにより仕事を楽しく

写真:講演の様子6

人材マネジメントでは職務能力支援についてもユニークな取り組みがみられます。テーマも参加も自由ですが、社員の方が講師となってビジネスについて学ぶ「3木勉強会(第3木曜日開催)」、月末水曜日に飯田社長が経営について語る「社長塾」、参加スタンプ1個を250円として賞与に加算する「100時間学習帳」をはじめ、オリジナル性豊かな内容が目白押しです。

社員主導の「実行計画」というプロジェクトもあり、今回は総務部が推進している『スーパーご用聞き戦略』についても、総務部の女性社員の方が実行計画シートとともに解説してくださいました。

写真:講演の様子7

「全社員が最も仕事に打ち込めるために、絶えず気配りを」と考える総務では、「利益構築に貢献したいという思いから、社員が感じている『やりづらさ』『時間がかかる』といった不便さを解消したい」と、社内ニーズの把握から始められたそうです。現在、コツコツと成果を上げながらも、「まだまだ社員満足100%を目指しています」と話すその表情には仕事への誇りが感じられました。

社内見学では、掃除の行き届いた開放的な各フロアを案内していただきました。
障害者雇用も見越したユニバーサルデザインのトイレやフロア、全社員の顔写真を一つひとつ掲げた温かみのあるサンクスカードのホルダーとボード、机を整然と並べるための床に記した小さなシールなど、ハードもソフトもあちこちに工夫が感じられます。

最後に、飯田社長は情報の共有化(IT活用)の具体例も解説してくだいました。そして、社内の取り組みがアナログでもデジタルでもオープンであることと、成果を数値で把握できることが、社員の共通認識となって「みんなで解決・改善しよう」という主体的な動きにつながることを教えてくださいました。

写真:講演の様子10

写真:講演の様子9

写真:講演の様子8

写真:講演の様子12

写真:講演の様子11

このページに関するお問い合わせ

経済産業部就業支援局労働雇用政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-2817
ファクス番号:054-271-1979
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