実践NOTE595 「こどもたちが考え、行動する『けがの少ない学校』づくり」

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ページID1085089  更新日 2026年8月31日

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「こどもたちが考え、行動する『けがの少ない学校』づくり」

富士市立岩松小学校 養護教諭 山田 裕子

こどもたちが主体となる安全な学校づくりを目指して

 本校では、「こどもたち自身が安全について考え、行動することが大切である」と考えています。そこで、「けがを減らす」ことを通して、こどもたちが主体となる安全な学校づくりに取り組んでいます。
 本校は全校児童415名の小学校です。明るく開放的な校舎の中で、こどもたちは元気いっぱいに学校生活を送っています。しかし、その反面、令和6年度のけがによる保健室来室件数は1,468件に上り、「けがの多さ」が健康課題です。
 けがの状況を分析すると、校内を走っていて友達や物にぶつかる、机やロッカーとの距離感がつかめず接触する、遊具や運動場の使い方のルールが守られていないなど、日常生活の中で防ぐことのできるものが多く見られました。そこで、「こどもたち自身が安全について考え、行動すること」を大切にしながら、学校全体でけがの予防に取り組むことにしました。

こどもたちが考えた安全への工夫

 まず、保健委員会と運動委員会で「岩松小のけがを減らすために、自分たちにできることは何だろう」をテーマにウェビングを行いました。こどもたちは、けがが起こる場所や場面を振り返りながら、多くの意見を出し合いました。
 その意見を基に、保健委員会は校内危険マップを作成しました。また、階段中央に赤いテープを貼り、左右通行を意識しやすくする工夫も行いました。運動委員会は、遊具や運動場の安全な使い方について全校へ呼びかけました。
 教師から与えられた活動ではなく、こどもたち自身が課題を見つけ、改善策を考えたことで、「自分たちの学校を安全にしたい」という意識が高まりました。

図:委員会活動で実施したウェビング
委員会活動で実施したウェビング

継続した保健指導で安全への意識を育てる

写真:廊下のコグトレコーナー
廊下のコグトレコーナー

 委員会活動と並行して、継続的な保健指導にも取り組みました。9月と1月の発育測定時には、けがの予防をテーマに保健指導を実施しました。また、場に応じた服装や生活のルール、マナーについても繰り返し指導しています。
 さらに、認知機能の向上を目的とした「コグトレ」を取り入れました。コグトレは、「見る・聞く・覚える・考える」といった認知機能を鍛えるトレーニングです。学習や生活の中で必要な集中力や注意力、記憶力などを育てることを目的としています。ゲーム感覚で取り組める課題が多く、楽しんで実践できるのが特徴です。廊下には自由に挑戦できるコーナーを設置し、多くのこどもたちが楽しみながら取り組んでいます。安全な行動を支える力を育むためには、継続した働きかけが大切であると感じています。

家庭と連携した健康づくり

 学校での取組を家庭にも広げるため、保健だよりでは親子で楽しめるストレッチや体づくり運動を紹介しています。学校だけでなく家庭でも継続して体を動かすことで、身体能力の向上や健康づくりにつながることを期待しています。

おわりに

 こうした取組を続け、令和7年度のけがによる保健室来室件数は1,075件まで減少しました。ただ、単に「けがを減らすこと」だけを目的としているのではなく、取組を通して、自分や友達の命と健康を大切にし、安全な行動を自ら選択できる力を育てることが私たちの目指す姿です。これからも学校と家庭が連携しながら、こどもたちが健康づくりの主体となる取組を進め、安全で安心して過ごせる学校づくりを続けていきたいと思います。

このページに関するお問い合わせ

教育委員会教育政策課
〒420-8601 静岡市葵区追手町9-6
電話番号:054-221-3168
ファクス番号:054-221-3561
kyoui_seisaku@pref.shizuoka.lg.jp